東京株式(大引け)=16円高と小幅に3日続伸、衆院選の情勢報道で買い戻し

29日の日経平均株価は小幅に3日続伸し、終値は前日比16円89銭高の5万3375円60銭だった。

衆院選情勢に関して29日付の日本経済新聞朝刊は、「公示直後の段階では自民党が選挙前の198議席から伸ばし、定数465の過半数にあたる233議席は得る勢いだ」と報じた。また、読売新聞オンラインは28日夜、「自民党は小選挙区選、比例選とも優勢に戦いを進め、単独で過半数(233)をうかがう勢いだ」と伝えた。

高市政権のもと経済成長に向けた政策が実行され、株式相場にプラス効果をもたらすとの見方が広がった。また、ベッセント米財務長官が28日、CNBCのインタビューで、米国によるドル円相場の介入について「絶対にしていない」と発言。これを受け直近までの急速なドル安・円高が一服し、東京株式市場において自動車など輸出関連株への押し目買いを誘発した。

指数寄与度が高いアドバンテストが28日、決算発表と同時に上方修正した2026年3月期(今期)の連結純利益(国際会計基準)は市場予想を上回る結果となった。株価は株式分割考慮ベースの上場来高値を連日更新し、1銘柄で日経平均を352円押し上げた。

アドバンテストは上昇したが、そのほかの半導体関連株は利益確定売りが優勢となった。28日の大引け間際にオランダの半導体製造装置メーカーのASMLホールディング<ASML>の決算発表を受け、その内容をポジティブに受け止めた買いが関連銘柄を押し上げていた。

米財務長官発言後にドル円相場は一時1ドル=154円台に乗せたが、戻りは鈍く29日には一時152円台まで軟化した。日本政府・日銀による介入警戒感は継続し、短期的な円高一服後もドル安基調が継続するとの見方は、日本株には重荷となったもようだ。加えて、トランプ米大統領がイランに対して核開発問題に関する交渉に応じることを求めたと伝わり、地政学リスクの高まりが意識されたことは投資家心理を冷やす要因となった。このほか、28日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場のコンセンサス通りに4会合ぶりの政策金利据え置きが決定。サプライズ感は乏しくマーケットへの影響は限定的なものにとどまった。

個人投資家の押し目買いも支えになった。市場では「個人のポートフォリオは非常に良い状況で待機資金も大きい」との声が聞かれた。

28日午後の東京株式市場で買われた東京エレクトロンやレーザーテックなどきょうは一転して売りに押された。28日に決算発表した米マイクロソフトが日本時間29日の時間外取引で下げたことも投資家心理の重荷となった。

東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は9.81ポイント高の3545.30だった。JPXプライム150指数は続落し、1.69ポイント安の1487.44で終えた。

東証プライムの売買代金は概算で7兆6436億円、売買高は25億383万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は763。値下がりは777、横ばいは59だった。

 業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、輸送用機器、鉱業などが上昇。下落はサービス業、小売業、その他製品など。

個別ではアドバンテストのほか、トヨタ自動車やホンダなど自動車株も上げた。三菱重工業が堅調に推移し、ゆうちょ銀行やENEOSホールディングス、コマツが株価水準を切り上げた。三井E&SやTHKが値を上げ、スカパーJSATホールディングスや日野自動車、住友金属鉱山が急伸。ソフトバンクグループや、売買代金トップとなったキオクシアホールディングスが底堅く、ジェコスやあすか製薬ホールディングスが値を飛ばし、四国化成ホールディングスがストップ高で終えた。

半面、東京エレクトロンやレーザーテック、ディスコが売られ、フジクラや古河電気工業が軟調。イオンやMonotaRO、日本取引所グループが値を下げ、任天堂やニトリホールディングスが冴えない展開となり、トーメンデバイスが急落した。リクルートやコナミグループが売られ、KDDIやSMCも下げた。

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