2日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、大引けは前週末比793円03銭安の5万8057円24銭だった。
朝方に下げ幅は1500円あまりに達した。一方、海外短期筋を中心に高市早苗政権の財政拡張政策を背景とした日本株の先高観は根強く、日経平均先物などへの断続的な買いによって下げ渋る展開となった。
きょうはリスク回避ムードの強い地合いとなった。前週末の米国株市場でNYダウが大幅安となったほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も大きく水準を切り下げており、これが投資家心理を冷やした。また、米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃を受け、地政学リスクを懸念した売りを誘った。中東有事に伴う原油市況の高騰も警戒されているが、取引時間中に原油先物価格が伸び悩み、これを横目に日経平均も下げ渋る展開となっている。AIデータセンターの建設ラッシュを背景に光ファイバー関連や半導体メモリーなどAIインフラを担う銘柄群に買いが流入したことも、全体下支え効果を発揮した。
米国とイスラエルが2月28日にイランへの攻撃を始め、イランの最高指導者ハメネイ師が死亡した。イランが原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の航行を事実上禁止したと伝わり、原油価格の高騰が世界景気を冷やすとの懸念が高まった。前週末の米株式相場が半導体やソフトウエア株を中心に下げたのも日本株の重荷だった。
トランプ米大統領はイランへの攻撃について「4週間程度」との考えを示したと伝わった。市場の一部では「米国による1月のベネズエラ攻撃と同様、早期収束への期待が強い」との見方が聞かれ、主力株の一角には押し目買いが入った。
原油高を受けて石油関連株が買われたほか、地政学リスクの高まりで防衛関連株が上げた。AI関連とされる銘柄のうち、電線や非鉄金属の一角は証券会社の強気リポートを手掛かりに大幅高となり、相場を下支えした。
さて、東京株式市場は地政学リスクが改めて意識され本日はひとまずの売りに押される展開となった。日経平均は3日連続で最高値を更新しており当然の調整ともいえる。
一方、米国によるイラン空爆や中東情勢の不安定化、ホルムズ海峡封鎖といった状況にも押しは比較的限定されているとも受け取れる。チャート上では下値が10日移動平均線辺りで止まっており、依然として強い基調は保たれている。
東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに反落した。終値は40.26ポイント安の3898.42だった。JPXプライム150指数は4営業日ぶりに反落し、22.16ポイント安の1605.57で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で8兆6305億円、売買高は26億9415万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1223。値上がりは340、横ばいは33だった。
業種別株価指数(33業種)は空運業、証券・商品先物取引業、銀行業、ゴム製品などが下落。上昇は鉱業、非鉄金属など。
個別では、アドバンテスト、ディスコ、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が売られたほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが安い。筑波銀行、東和銀行など地銀株の下げも目立った。任天堂が冴えず、JAL、日立製作所も売りに押された。ファーストリテイリングも安い。明和産業が急落、住友ゴム工業、パーク24なども大幅安となった。
半面、キオクシアホールディングスが高く、フジクラ、古河電気工業など電線株が商いを伴い逆行高。JX金属、三井金属が物色人気を集め、INPEXも値を飛ばした。三菱重工業が上値を追った。旭有機材がストップ高で値上がり率首位となり、メイコー、ヨドコウも急騰。石油資源開発、大阪チタニウムテクノロジーズなどが値を飛ばした。
