3日の日経平均株価は大幅に続落し、終値は前日比1778円19銭安の5万6279円05銭だった。下落幅は今年最大で、米相互関税の発表による貿易戦争の激化懸念の高まりを受けて急落した2025年4月7日(2644円)以来の大きさだった。取引終盤には2000円近い下落で5万6000円台攻防となる場面もあった。
きょうの東京株式市場は、米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃を背景とする中東情勢の悪化を受け、リスク回避目的の売りが噴出した。ホルムズ海峡が封鎖される事態となったことで、原油価格が足もと高騰しており、国内企業業績への影響を警戒する売りがかさんだ。前場から下落圧力は強かったが、後場に入ると先物主導で下げ足が加速した。
中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が国内の企業業績を圧迫し、景気を冷やすとの懸念から幅広い銘柄が売りに押された。
東証プライムの値下がり銘柄数は1515と全体の94%を占め、全面安の展開だった。値上がりは70、横ばいは10だった。東証33業種は全業種が下落した。トヨタとソニーGがともに6%あまり下落した。日立やTDK、三菱重など幅広い業種の主力株に持ち高調整の売りが膨らんだ。
イラン革命防衛隊は2日、エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を封鎖したと伝わった。同日のニューヨーク市場の原油先物相場は前週末比4.21ドル(6.3%)高の1バレル71.23ドルで取引を終えた。市場では「トランプ米大統領がイランへの大規模攻撃を示唆したことで中東情勢の不透明感が強まり、投機筋が株価指数先物を売る口実にした可能性が高い」との指摘があった。
原油高によるインフレが消費を下押しするとの懸念も根強く、イオンやセブン&アイ、高島屋などの小売り株も下げた。高市早苗首相は2026年度の補正予算案を編成する可能性に言及したと伝わると日本株は下げ渋る場面もあったが、続かなかった。
日経平均はチャート上で2日の取引時間中の安値(5万7285円)を下回り、売りが加速した面もあった。2日の日経平均は1500円あまり下落した後に下げ幅を縮小する展開だった。中東情勢の悪化を織り込む形でパニック的に付けた2日安値を下回り、投資家のリスク回避姿勢の強さが改めて確認され、次第に売り圧力が強まった。午後からは3月期末を控え、国内の年金基金によるリバランス(資産配分調整)を目的とする売りが出たとの観測も聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は大幅に続落した。終値は126.25ポイント安の3772.17だった。下落率は今年最大となり、25年4月9日(3.40%)以来の大きさだった。
JPXプライム150指数も続落し、49.06ポイント安の1556.51で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で9兆8056億円、売買高は29億8761万株だった。
業種別株価指数は33業種すべて下落し、石油・石炭製品、輸送用機器、空運業、ゴム製品、非鉄金属、繊維製品などの下落率が大きかった。
個別では、断トツの売買代金をこなしたキオクシアホールディングスが大幅安、フジクラ、古河電気工業なども売られた。ディスコ、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が安く、村田製作所や京セラなどの電子部品株の下げも目立った。トヨタ自動車も大幅安。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクの下値模索が続いた。三菱重工業、三井金属なども売り込まれた。住友ファーマが値下がり率トップとなり、ユニチカ、東洋エンジニアリング、メイコーが急落、TDKも大きく下値を探る展開になった。
半面、レゾナック・ホールディングスが頑強、リクルートホールディングス、KDDIも買いが優勢、浜松ホトニクスも上値追いを継続した。三菱ガス化学の大幅高が目立つ。KLabが急伸をみせ、大王製紙、京都フィナンシャルグループが活況高、HOYA、東京ガス、大阪ガスも上昇した。
