東京株式(前引け)=続急落、中東リスク背景とした原油高など警戒

3日午前の日経平均株価は続落し、午前終値は前日比1329円97銭安の5万6727円27銭だった。

朝方軟調にスタートしたが、前場中ごろから日経平均の下げが加速し波乱含みの急落となった。前引け時点で下げ幅は1300円を上回り一気に5万6000円台まで水準を切り下げた。米国などによるイランへの軍事攻撃が長引くとの見方もあり、中東情勢の緊迫化に伴うリスク回避の売り圧力が強い。原油市況の高騰が外国為替市場の円安と相まって、国内でコストプッシュ型のインフレが進むことへの警戒感も買い手控えムードを助長している。

前週までの上昇相場で株価指数先物に買いを入れていた投機筋による持ち高解消の動きも相場の重荷となった。

イラン革命防衛隊は2日、エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を封鎖したと伝わった。同日のニューヨーク市場の原油先物相場は前週末比4.21ドル(6.3%)高の1バレル71.23ドルで取引を終えた。サウジアラビアにある米大使館がイランの無人機の攻撃を受けると伝わるなど中東全域での被害拡大を受け、リスク回避姿勢が強まった。

原油高がインフレ再加速や消費の伸び悩みにつながり、景気に悪影響が出るとの見方が広まった。市場では「原油高の影響が深刻になるとプラス転換が期待された実質賃金が下押しされて需要が落ち込むとの懸念がある」との指摘があった。イオンやセブン&アイ、高島屋、三越伊勢丹などの小売り株の下げが目立った。

日経平均はチャート上で2日の取引時間中の安値(5万7285円)を下回った。2日の日経平均は1500円あまり下落した後に下げ幅を縮小する展開だった。中東情勢の悪化を織り込む形でパニック的に付けた2日安値を下回ったことで、投資家のリスク回避姿勢の強さが改めて確認されたことも、売りに拍車をかけた面があった。

後場の日経平均株価は、前場の下落を受け引き続き下値の探り合いが想定される。為替市場ではドル・円が157円台前半で推移しており、円安が輸出関連株の支えとなる可能性があるものの、地政学リスクや原油価格動向がセンチメントの重荷となる可能性もある。また、予定される経済指標の発表や外需関連企業の業績見通しを受けた売買が需給に影響を及ぼす公算がある。これらの材料を踏まえ、後場は寄与度の高い大型株の動向と業種間の資金循環が注目されよう。

東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引けは87.28ポイント安の3811.14だった。JPXプライム150指数は続落し、36.44ポイント安の1569.13で前場を終えた。

前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で4兆8263億円、売買高は14億2209万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1442と9割を占め、値上がりは130、横ばいは23だった。

業種別株価指数は33業種すべて下落し、石油・石炭製品、輸送用機器、空運業、電気機器、繊維製品、機械などの下落率が大きかった。

個別では売買代金トップのキオクシアホールディングスが売られたほか、アドバンテスト、ディスコ、東京エレクトロンなども安い。トヨタ自動車が大幅安、三菱重工業も売られた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクの下値模索も続く。2日に最大1400億円の新株式発行に向けた登録をすると発表した住友ファーマや東洋エンジニアリングが急落した。

半面、JX金属が高く、古河電気工業も強さを発揮。レゾナック・ホールディングス、日東紡績が値を上げ、三菱商事も買い優勢。豊田通商が買われ、リクルートも上げた。浜松ホトニクスは値上がり率トップに買われた。三菱ガス化学も大幅高だった。

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