18日午前の日経平均株価は大幅に反発し、午前終値は前日比1198円05銭高の5万4898円44銭だった。上げ幅は一時1200円に達した。
きょう前場は大きくリスクオンに傾き、日経平均株価は1000円を超える上昇となった。原油市況高騰に対する警戒感は依然として根強いが、トランプ米大統領が「(現状はまだ準備ができていないが)かなり近い将来にイランから撤退する」と述べており、これを受けて中東の地政学リスクに対する過度な不安心理が後退した。米半導体株高を受け、東京株式市場でも同関連主力株に買いが誘導され、全体相場の押し上げに貢献している。
人工知能(AI)や半導体の関連株が買われ、日経平均は午前の取引終了にかけて上げ幅を広げる展開だった。
トランプ米大統領が17日、イランでの軍事作戦の見通しについて「まだ去る準備はできていないが、近いうちに撤退する」と述べたと伝わった。19日の日米首脳会談では日本政府が米国産原油の輸入を拡大する意向を米国に伝達する方針だと報じられている。中東情勢の混乱に伴う原油の供給不安がやや後退し、投資家心理が改善した。
一部の個別株への積極的な買いが日経平均を押し上げた面がある。前日の米株式市場で半導体株が買われたのを受けて日経平均への寄与度が大きいアドテストの上昇が目立ったほか、ソフトバンクグループ(SBG)が大幅高となった。日米のレアアース(希土類)共同開発に参加すると伝わった三菱マが急伸。米投資ファンドによる株取得が報じられた商船三井が買われ、他の海運株も連れ高した。
日経平均は伸び悩む場面もあった。市場関係者は「日経平均に底入れ感が出てきた」と指摘しつつも「中東情勢の先行き動向はまだ不透明で、原油相場が高止まりして消費を冷やすとの懸念は根強い」と話す。原油の供給不安がやや和らいだとはいえ、上値では主力株への売りも出やすい。
後場の日経平均株価は、上げ幅を広げる展開となるか。東証プラム市場の値上がり銘柄数は89.1%となっており、中東情勢の悪化による原油の供給不安が一時後退したことは引き続き投資家心理の改善につながり幅広い銘柄に物色が向かっている。
ただ、前場は半導体関連や商社株が主導して大幅高となり短期的な過熱感も意識されやすい水準にあり、利益確定売りの出方が上値を抑える要因となり得る。
また、原油の供給不安が一時後退したとはいえ、原油相場の高止まりが日本経済の重荷になるとの懸念は根強い。そのほか、今週は中銀ウィークとなる中、19日には日米首脳会談が予定されており、これらの動向も注視する動きが広がるか。先物主導の値動きが続く場合には指数の振れが大きくなる可能性もあり、後場は需給面の動向も注目される。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは77.99ポイント高の3705.06だった。JPXプライム150指数は続伸し、31.47ポイント高の1550.46で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆2551億円、売買高は10億8367万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1417。値下がりは138、横ばいは35だった。
業種別では、海運業、石油・石炭製品、卸売業を筆頭に全業種が上昇した。
個別ではきょうも群を抜く売買代金をこなしているキオクシアホールディングスが大きく水準を切り上げ、アドバンテストも値を飛ばした。フジクラ、古河電気工業も物色人気。東京電力ホールディングスが急騰を演じ、ソフトバンクグループも上値を指向した。ユニチカが値上がり率トップ、商船三井など海運株にも投資資金が流入した。
半面、ソニーグループ、サンリオが冴えず、中外製薬が売りを浴びた。ジャパンディスプレイも利食われた。ネットプロテクションズホールディングスは急落、TOKYO BASEの下げも目立つ。良品計画や明治HD、富士通には売りが出た。
