来週も軟調展開か

 
 
 
 
今週は大幅安の展開となった。先週末の1日の米国ではダウ平均とS&P500が年初来高値を更新したが、米長期金利が大きく低下して為替がドル安・円高に振れたことが嫌気され、週明け4日の日経平均は200円安となった。
その後はかなり為替に神経質となり、5日は455円安、6日は670円高、7日は587円安と、下げと上げを繰り返し、かつ1日の値幅も大きくなった。そのよう中、植田日銀総裁の参院財政金融委員会での発言が為替を大きく動かし、一時141円台まで円高が進行。これを受けた週末8日は米雇用統計の発表を前にリスク回避ムードが高まって550円安となり、週間では4桁の下落となった。
日経平均は週間では続落し、約1123円の下落。週足では2週連続で陰線を形成した。
 
来週も軟調展開か。イベントとしては12日~13日のFOMCと14日のECB理事会が注目される。ただ、今週、植田日銀総裁の発言を受けてドル円の動きが荒くなったことから、日本株を見る上では、翌週の日銀金融政策決定会合(18日~19日)が強く意識される。米国に関して今回は、策金利の据え置きが濃厚で、サプライズを予想する見方は少ない。無難に消化できれば、米国の長期金利は低下して米国株は上昇する公算が大きいだろう。
その場合、為替市場では円高(ドル安)が進みやすくなる。現状では日本株の値動きだけが不安定となっているだけに、外部環境次第ではリバウンド狙いの買いは入るとみる。ただし、日銀会合を前にしては、上がれば戻り売り、上がらなくてもリスク回避の売りが出てきやすい。弱材料に対するネガティブな反応が大きい週になると予想する。
 
円急騰の要因は、日銀が早期にマイナス金利を解除するのではないかと思惑が広がったためだ。日銀の政策スタンスを改めて確認する必要が出てきたため、本日はひとまずリスク回避的な動きが強まった形のようだ。一方、米国では今夜、11月の雇用統計が発表される。米国市場で織り込まれている3月の利下げ観測と整合的な内容になるのかに注目が集まっている。
 
テクニカル的には13週線(3万2370円)、26週線(3万2438円)が支えとなるかがポイントでしょう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
 
33292.68  ボリンジャー:+1σ(13週)
33206.11  ボリンジャー:+1σ(26週)
33026.24  25日移動平均線
33008.45  6日移動平均線
32878.48  均衡表転換線(日足)
32577.49  均衡表基準線(日足)
32523.01  ボリンジャー:-1σ(25日)
32438.53  26週移動平均線
32372.00  75日移動平均線
32370.99  13週移動平均線
 
32307.86  ★日経平均株価8日終値
 
32195.88  均衡表転換線(週足)
32170.57  均衡表基準線(週足)
32060.99  均衡表雲上限(日足)
32019.78  ボリンジャー:-2σ(25日)
31670.94  ボリンジャー:-1σ(26週)
31516.54  ボリンジャー:-3σ(25日)
31449.31  ボリンジャー:-1σ(13週)
31317.76  均衡表雲下限(日足)
31112.99  200日移動平均線
30903.36  ボリンジャー:-2σ(26週)
30527.63  ボリンジャー:-2σ(13週)
30362.27  均衡表雲上限(週足)
 
10月4日の直近ボトムから11月20日のバブル後最高値までの半値押し32170.56円近くまで下ヒゲを伸ばした。ローソク足はマドを空けて25日移動平均線(33026.24円)を下放れ、75日線(32372.00円)も下回った。株価上方では5日線が25日線を下抜いたほか、13週線が下向きに転換し、下落圧力の増大を窺わせた。週足の一目均衡表で遅行線が弱気シグナル発生を開始しており、調整色が一段と強る形となった。
 

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