日経平均は大幅高で史上最高値を更新した。エヌビディアさまさま、半導体株さまさまといった上昇ではあったが、高値更新にまで至ったのは半導体株以外の貢献も大きい。きのうまでは半導体株が調整売りに押される中、バリュー系の銘柄が奮闘したことで全体では大崩れを回避した。きょうに関しても、半導体株しか買われない相場であったら、序盤で跳ねても買いが続かず失速する可能性があった。
日本株の先高期待は根強く、海外勢の先物買いや時間外取引での米国株価指数先物も堅調に推移していることもあり、後場取引開始直後には、3万9000円台を突破。大引けにかけては上値を伸ばした。
今週は、堅調となった。米国では水曜21日にエヌビディアの決算発表があり、東京株式市場では三連休前の木曜22日にこれを消化するというスケジュール。
決算発表前にエヌビディアが売りに押されたこともあり、日経平均は水曜までは3日続落となった。ただ、軟調に推移する中でも下値は限られ、3万8000円より上はキープした。注目のエヌビディアの決算は良好な内容となり、これを確認した22日は半導体株買いが盛り上がって800円を超える上昇。約34年2カ月ぶりに史上最高値を更新し、3万9000円を上回って週を終えた。
日経平均は週間では4週続伸し、約611円の上昇。週足では4週連続で陽線を形成した。
来週は、しっかりした展開か。
2月の最終週で日米ともに経済指標の発表が多い。米国では今週、1月FOMC議事録を確認して長期金利が上昇しているだけに、米債券市場の動向にはやや神経質になると思われる。また、2月はここまで日本株のパフォーマンスが良好であったことから、最終週では利益確定の動きも出てくるだろう。
目先的には短期急騰の反動から調整局面もあるだろうが、来週も半導体関連などグローバルに活躍している製造業を中心に堅調な展開が予想される。
来週は、海外では27日に米2月消費者信頼感指数、28日に米10~12月GDP改定値、29日に米1月個人消費支出(PCEデフレーター)、3月1日に米2月ISM製造業景況感指数が発表される。26日からアマゾンがNYダウに新規採用される。
国内では27日に1月消費者物価指数(CPI)、3月1日に1月失業率・有効求人倍率が発表される。同日に伊藤園が決算発表を行う。
来週の日経平均株価の予想レンジは3万8700~3万9300円前後か。
■上値・下値テクニカル・ポイント(22日現在)
40132.24 ボリンジャー:+3σ(26週)
40016.71 ボリンジャー:+3σ(25日)
39340.22 ボリンジャー:+2σ(13週)
39098.68 ★日経平均株価22日終値
38973.27 ボリンジャー:+2σ(25日)
38473.34 6日移動平均線
37999.11 ボリンジャー:+2σ(26週)
37982.00 均衡表転換線(日足)
37963.97 新値三本足陰転値
37929.83 ボリンジャー:+1σ(25日)
37264.11 均衡表基準線(日足)
37233.70 ボリンジャー:+1σ(13週)
36886.39 25日移動平均線
35925.08 均衡表転換線(週足)
35865.99 ボリンジャー:+1σ(26週)
35842.95 ボリンジャー:-1σ(25日)
35127.18 13週移動平均線
34822.32 均衡表基準線(週足)
34799.51 ボリンジャー:-2σ(25日)
34524.55 75日移動平均線
寄り付き安値から上値を伸ばし、節目として強く意識されてきた1989年大納会(12月29日)の終値38915.87円を超え、39万000円に乗せてほぼ高値引けした。ローソク足は下ヒゲがなく上ヒゲの短い「陽の丸坊主」に似た形状を描き、上値追い圧力を窺わせた。移動平均線との乖離率は25日線比で6.00%と5%ラインを超え、13週線比では11.31%と週末終値では昨年6月2週の13.33%以来の水準に上昇して過熱感を窺わせた。もっとも、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は107.64%と2月9日から10営業日連続で中立ゾーンの90-110%に収まっており、反動安圧力は限定的と推察される。
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