30日の日経平均は反落。123円98銭安の2万7444円17銭(出来高概算8億7819万株)で大納会の取引を終えた。
米国では追加経済対策の一環である国民への現金給付額増額期待が後退したことによる下落の流れのほか、昨日の大幅上昇に対する利益確定の流れが優勢となった。ただし、大納会で市場参加者は限られており前場半ばに27338.56円まで下げた後は、下げ渋る形となった。後場は日銀のETF買い入れへの思惑等あって下げ幅を縮めており、一時2万7572円57銭とプラスに転じる場面もみられている。大引けにかけてはポジション調整の売りに押されたが、総じて底堅い相場展開だった。
今週は堅調となった。米国でトランプ大統領が追加経済対策の法案に署名したことが伝わり、日経平均は週初の28日に終値で年初来高値を更新。実質新年相場となった29日には、米主要3指数の史上最高値更新を追い風に買いに勢いがつき、714円高と大幅上昇。2万7000円や2万7500円など節目の水準を上回った。急伸の反動で大納会の30日は売りに押されたものの、週間では約787円の上昇と、年内最終週に大きく水準を切り上げた。週足では陽線を形成した。
来週は堅調展開か。2021年が始まるが、4日の月曜が大発会となるため、通常通り立ち合いは5日間。
週末にはオプションSQがあるほか、米国では12月のISM製造業・非製造業の景気指数など注目の指標の発表が多く、週末には12月の雇用統計の発表も控えている。
また、5日にはジョージア州の上院議会決選投票などもあり、お正月ムードは早々に吹き飛びそうだ。小売など9-11月が対象となる企業の決算発表もあり、個別物色も活況が見込まれる。年初でご祝儀的な買いも期待でき、下げづらく上げやすい地合いが続くと予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(30日現在)
29936.32 ボリンジャー:+3σ(13週)
29170.25 ボリンジャー:+3σ(26週)
28410.75 ボリンジャー:+2σ(13週)
27511.78 ボリンジャー:+3σ(25日)
27482.13 ボリンジャー:+2σ(26週)
27444.17 ★日経平均株価30日終値
27256.13 ボリンジャー:+2σ(25日)
27000.48 ボリンジャー:+1σ(25日)
26982.09 均衡表転換線(日足)
26952.68 6日移動平均線
26929.00 均衡表基準線(日足)
26885.19 ボリンジャー:+1σ(13週)
26744.83 25日移動平均線
26489.18 ボリンジャー:-1σ(25日)
26436.39 新値三本足陰転値
26233.53 ボリンジャー:-2σ(25日)
25977.88 ボリンジャー:-3σ(25日)
25794.01 ボリンジャー:+1σ(26週)
25394.16 均衡表雲上限(日足)
25359.63 13週移動平均線
25349.66 均衡表転換線(週足)
24902.67 75日移動平均線
ザラ場高値は昨日高値に届かなかったが、下げ幅は最大229.59円と昨日の上げ幅(714.12円)の3分の1押しラインをキープし、急騰の反動安圧力は限定的だった。
終値は上向きの5日線上方をキープしたほか、一目均衡表の基準線が上向きで終了して上昇トレンド継続を示唆している。25日線との上方乖離率は2.61%と小さいこともあり、大発会以降の上値余地が期待できよう。
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