4日の日経平均は3日ぶりに反落。260.10円安の23205.43円(出来高概算10億7480万株)で取引を終えた。これまで相場のけん引役であったハイテク株に幅広く売りが広がり、急落となった米国市場の流れを受けて売り先行で始まったが、寄り付き直後に付けた23098.77円を安値に底堅さが意識され、前場半ばには23200円台まで下げ幅を縮めた。後場は日銀のETF買い入れへの思惑から下値は限られたが、一方でナスダック100先物の弱い値動きや米雇用統計を控えていることもあって上値を追う流れにはならず、後場は70円程度の狭い値幅での推移が続いた。
今週は堅調となった。先週末の安倍首相辞任を警戒した売りは一時的にとどまり、日経平均は週明けから大幅高で2万3000円台を回復。
ダウ平均が昨年末の水準を回復するなど米国株の強い上昇が支援材料となった。
その後は、菅義偉氏の自民党総裁選への出馬が伝わり、安倍政権の経済政策が踏襲されるとの期待が高まり、楽観ムードが醸成された。3日には米国株の強い上昇を追い風に一時2万3500円台を回復。翌4日は米国株の急落を嫌気して大きく売られたが、日経平均は週間では322円の上昇となり、週足では3週ぶりに陽線を形成した。
来週は、一進一退展開か。
翌週の14日に自民党総裁選、15~16日にFOMCを控えるスケジュールで、基本的には動きづらい展開を予想する。3日に米国株が急落したことから、その余波は出てくるかもしれないが、押しが深くなればFRBが株安を食い止めるとの期待が高まるだろう。
国内では早くも菅義偉氏の自民党総裁選勝利を織り込むような動きも見られるが、通信株が売られるといったネガティブな動きだけでなく、地銀が急騰するといったポジティブな動きも見られており、政策への思惑で物色される銘柄も増えてきそう。
ビッグイベントを前に手掛けづらさもある中、テーマ性のある中小型株に資金が向かいやすくなると考える。
■上値・下値テクニカル・ポイント(4日現在)
24913.03 ボリンジャー:+2σ(26週)
24139.70 ボリンジャー:+3σ(25日)
23828.03 ボリンジャー:+3σ(13週)
23730.40 ボリンジャー:+2σ(25日)
23415.59 ボリンジャー:+2σ(13週)
23321.10 ボリンジャー:+1σ(25日)
23205.43 ★日経平均株価4日終値
23179.77 6日移動平均線
23087.65 均衡表転換線(日足)
23004.52 ボリンジャー:+1σ(26週)
23003.16 ボリンジャー:+1σ(13週)
22911.80 25日移動平均線
22882.65 新値三本足陰転値
22645.26 均衡表転換線(週足)
22645.26 均衡表基準線(日足)
22590.72 13週移動平均線
22548.94 均衡表雲上限(日足)
22502.50 ボリンジャー:-1σ(25日)
22502.38 75日移動平均線
22178.28 ボリンジャー:-1σ(13週)
22093.20 ボリンジャー:-2σ(25日)
22016.44 200日移動平均線
ローソク足は陽線を引き、5日線や25日線は上向きをキープしたため、本日は短期下降トレンド入りを回避した格好。
一目均衡表では遅行線が強気シグナル発生を続ける中、基準線と転換線が再び横ばいとなり、上げ一服の形状となった。週足のローソク足は陽線で終えたが長い上ヒゲを伸ばしており、上値の重さを意識させる形状で週末を迎えた。
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