7日の日経平均株価は小幅続伸。終値は前日比26円高の2万9357円だった。
米国株が最高値を更新するなど外部環境がプラスに働くかと思われたが、前日に急伸した反動から序盤は意外にも小安いスタートに。緊急事態宣言の期間延長も上値を抑える要因となったようだ。一方、売り一巡後はじわじわと景気回復を見越した押し目買いで切り返し堅調な足取りに。週末ということもあって活発な上値追いはなかったが、自然体で2万9000円台を維持できるようになっている。
今週は大幅高となった。
東京株式市場は大型連休があり、立ち会いは2日間。休場の間の米国市場では、NYダウ平均が史上最高値を更新した一方で、ナスダックは下落が続いた。
連休明け5月6日の日経平均株価は、ダウ平均の強い動きを好感して500円を超える大幅上昇した。市況関連や金融株など景気敏感セクターを中心に、全体の底上げが進んだ。
6日は米国株の上昇に対する反応が甘く、売りに押される場面もあったが、押し目では買いが入ってプラスで終えた。
日経平均は週間では約548円の上昇となり、週足では5週ぶりに陽線を形成した。
来週は、一進一退の展開か。
米国企業の決算発表がほぼ一巡し、海外のイベントは少なくなる。国内では決算発表が多く、個別重視の様相が強まるだろう。中でも12日のトヨタとソフトバンクグループは注目される。ここまでの決算を受けた株価の反応を見ると、グロース株を中心に期待値の高い銘柄は売られることが多いが、それ以外では良好な反応も多く見られる。
前期の上方修正を発表している企業も多く、業績を材料に買われる銘柄は続出しそうで、この点は相場を下支えする可能性が高い。ただ、業種、銘柄によって濃淡がある分、全体としては方向感が出づらいと考える。指数は米国株、特にナスダックの動向に神経質となりそうだ。
注意を要するのはマザーズ指数の動向だろう。
5月に入って連日の下落で、特に後場の動きが弱い。米国でナスダックが弱いこと、業績相場が本格化する局面は新興市場には分が悪いことなど、マザーズを嫌う要素はある。ただ、直近でも特に過熱感が出てきていたわけではないだけに、気味の悪い下げでもある。来週は、アンジェス、BASE、フリー、AIインサイド、そーせいG、弁護士ドットコム、QDレーザ、ウエルスナビなど注目度の高い銘柄の多くが決算を発表予定で、これらの反応が注目される。指数が3月9日の安値1113.58ポイントを下回るようだと、マザーズの弱さが全体にも波及する恐れがある。
■上値・下値テクニカル・ポイント(7日現在)
29826.96 ボリンジャー:+1σ(13週)
29776.84 ボリンジャー:+1σ(25日)
29687.99 ボリンジャー:+1σ(26週)
29432.03 均衡表転換線(週足)
29427.03 13週移動平均線
29414.41 均衡表雲上限(日足)
29410.50 25日移動平均線
29357.82 ★日経平均株価7日終値
29314.37 均衡表基準線(日足)
29257.76 75日移動平均線
29172.16 均衡表雲下限(日足)
29112.32 6日移動平均線
29044.15 ボリンジャー:-1σ(25日)
29027.11 ボリンジャー:-1σ(13週)
28934.85 均衡表転換線(日足)
28677.81 ボリンジャー:-2σ(25日)
28627.18 ボリンジャー:-2σ(13週)
28405.52 新値三本足陰転値
28311.91 26週移動平均線
28311.46 ボリンジャー:-3σ(25日)
28227.26 ボリンジャー:-3σ(13週)
27627.90 均衡表基準線(週足)
26935.82 ボリンジャー:-1σ(26週)
26222.09 200日移動平均線
前日と同じくローソク足は25日線上まで上ヒゲを伸ばした後、25日線割れで終了。胴体部分と上下のヒゲがいずれも短い「星」を示現して売り買いの拮抗状態を窺わせた。
一目均衡表では終値が2日連続で雲中にとどまる一方、遅行線は弱気シグナル発生を再開し、今後の買い余力低下が警戒される。ただ、パラボリックの買いサイン点灯値が本日ザラ場高値から192.41円上の29642.27円まで下がっており、日柄調整終了とその後の反転開始に期待をつなぐ形で週末を迎えた。
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