今週は不安定な展開となった。週半ばまでは米国の長期金利上昇を警戒しつつも、FOMCや日銀会合で混乱が収束するとの期待から、買いが優勢。概ねマーケットフレンドリーとなったFOMC結果を確認した18日には、300円を超える上昇で3万円台を回復した。しかし、FOMC通過後も長期金利の上昇に歯止めがかからなかったことや、日銀のETF買い入れ方針見直しに伴って指数寄与度の大きいファーストリテイリングが急落したことなどから、翌19日は400円を超える大幅下落。
日経平均は週間では約74円上昇したが、週足では十字に近いながらも陰線を形成した。TOPIXが週間で3.1%高と日経平均(0.2%高)を大きくアウトパフォーム。昨年来高値を更新し、2000ポイント台に到達した。
来週のもみ合いか。FOMCを通過した後に米長期金利が一段と上昇してきたことから、引き続き金利変動に神経質となる展開が想定される。
来週、米国では2月耐久財受注や10-12月期GDP確報値、2月の新築および中古の住宅販売など、注目度の高い指標の発表が多い。指標の良し悪しと、これを受けた米国株の反応に一喜一憂が続くだろう。
一方、足元では金融株が強含みで景気敏感株が買われるなど、金利上昇を好感する動きも多く見られる。また、3月も後半に入り、ここで大きく下押すような場面があれば、権利取りの実需買いが活発となりやすいだろう。上値追いには慎重となる一方で、下値も堅いと考える。
■テクニカル・ポイント(19日現在)
31371.55 ボリンジャー:+2σ(26週)
31153.07 ボリンジャー:+3σ(25日)
30653.43 ボリンジャー:+2σ(25日)
30584.38 ボリンジャー:+2σ(13週)
30153.79 ボリンジャー:+1σ(25日)
29888.17 6日移動平均線
29792.05 ★日経平均株価19日終値
29717.83 新値三本足陰転値
29654.15 25日移動平均線
29627.24 ボリンジャー:+1σ(13週)
29547.11 均衡表転換線(日足)
29511.55 均衡表基準線(日足)
29172.16 均衡表転換線(週足)
29154.51 ボリンジャー:-1σ(25日)
29041.93 ボリンジャー:+1σ(26週)
28670.09 13週移動平均線
28654.87 ボリンジャー:-2σ(25日)
28450.87 均衡表雲上限(日足)
28307.50 75日移動平均線
ローソク足は陰線を引いて下落し、一時25日線を下回った。しかし、大引けは25日線上に戻したほか、5日線や25日線が上向きで終了して上昇トレンドをキープ。新値3本足の陰転(陰転値29717.83円)も回避した。
一目均衡表では日足ベースでも週足ベースでも基準線とその上を走る転換線がともに横ばいで週末を迎えており、目先はこう着感が強まりそうだ。
