週末のNY株式市場は主要3指数が下落。
背景は「共和党の税制改革法案成立への懸念」との解釈。
下院は前日、税制改革法案を賛成227、反対205の賛成多数で可決。
法案審議は上院に移った。
しかし市場の観測では「年内成立困難」が支配的。
「悪い二日酔いのような状態」という声も聞こえる。
もっともS&P500採用銘柄の大部分が四半期決算を発表。
四半期利益は8.2%増加したと見られている。
「第3四半期の企業業績はかなり良い。
国内、および海外の政治リスクを巡る懸念が若干残るのみ」という楽観論も聞こえる。
好決算のアパレル大手アバクロンビー、衣料小売りのギャップが大幅高となった。
週間ベースではNYダウは0.3%安で2週続落。
NASDAQは0.5%高で2週ぶりの反発。
S&P500は0.1%安で2週続落。
10月の住宅着工件数は年率換算で前月比13.7%増の129万戸。
戸数ベースで2016年10月以来1年ぶりの高水準と好調。
「12月利上げ観測は揺らいでいない」との観測から長期債が上昇。
長短金利差は引き続き縮小した。
ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー米特別検察官。
トランプ陣営に対し文書の提出を求める召喚状を出したとの報道からドルは売られた。
「ロシア疑惑は税制改革や財政政策を実現させることへの阻害要因」という見方もある。
週末の日経平均株価は乱高下ながら続伸。
午前10時過ぎの高値が22752円。
午後2時半頃の安値が22319円でザラバ中の下落幅は438円に及んだ。
300円超の値幅が週3日(上昇1回、下落2回)もあった荒れ相場。
「ボラが高い」という声が聞こえる。
8日高値→15日安値の6連敗による下げ幅に対し2日間の戻り率が40.5%。
今一つパンチに欠ける続伸だった。
週間では1.3%(約284円)の下落、週足では7週ぶりに陰線。
TOPIXは2.0%安でともに10週ぶりの反落。
東証マザーズ指数は0.9%安、4週ぶり反落、
日経ジャスダック平均は0.8%安、2週続落。
東証2部指数は0.7%安、2週続落。
先週末のSQ値22531円に対しては1勝6敗。
ここがまずは基準値となる。
NTレシオは12.70と今年最大。
騰落レシオは105.29%。
サイコロは6勝6敗で50%。
空売り比率は42.4%(前日42.7%)と依然40%をキープ。
日経平均採用銘柄のPERは14.60倍で15倍割れ。
EPSは1534.03円と日々増加が継続している。
「今週は23日が祝日で4日立ち会い。
同日は米国も感謝祭で休場。
決算も一巡し、国内は材料難。閑散相場となりやすいタイミング」という指摘もある。
225先物シカゴ終値は大証日中比120円安の22230円。
「22000円割れと25日線割れが安値と決め打ちすれば良い」という解釈も聞こえる。
その25日線(22057円)からはプラス1.5%かい離。
過熱感は全くない水準だ。
勝手雲の上限22484円を超えるかどうかが課題の月曜日。
11月月足陽線基準は22420円。
11月SQ値は22531円。
9月SQ値は19278円。
昨年比プラス基準は19114円。
基本的には2万円台での推移。
2・5・8のレンジで行くならば「22000~25000円レンジ死守」。
NYダウは100ドル安の23358ドルと反落。
NASDAQは10ポイント安の6782ポイント。
S&P500は6ポイント安の2578ポイント。
ダウ輸送株指数は110ポイント安の9483ポイント。
3市場の売買高は63億株。
CME円建ては大証比120円安の22330円。
ドル建ては大証比105ポイント安の22120ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比140円安の22310円。
ドル円は112.14円。
10年国債利回りは2.354%。
◇ ━━━ カタリスト ━━━◇
JESHD(6544)・・・動兆。
ジャパンエレベーターサービスに注目する。
同社は関東、北海道軸にエレベーターの保守・保全、リニューアル展開。
保守契約は増加基調。
業績好調。
研究開発施設JIC設立に伴う記念株主優待実施を好感。
(兜町カタリスト櫻井)
