「月初高のアノマリーに期待」
NY株式市場は続伸。
7月のコア個人消費支出(PCE)物価指数が前年比1.4%増と約1年半ぶりの低い伸びで着地。
7月の個人消費支出が前月比0.3%増と市場予想の0.4%増を下回った。
FRBの12月利上げ観測が後退したことからの買い物優勢の展開。
S&P500は3カ月ぶりに5日続伸。
「上値抵抗線だった50日移動平均線を上回ったことで投資家の上値指向が強まった」と解釈された。
ムニューシン財務長官が「トランプ政権には税制改革の詳細なプランがある。
年末までの実施に向けて順調に進んでいる」とコメントしたことも好感。
8月は主要3指数すべてが上昇。
上昇率はS&P500が0.05%、NYダウが0.28%、NASDAQが1.27%だった。
もっとも今夜の雇用統計を前に様子見ムードも強かった。
非農業部門雇用者はが18万人増という市場予想値。
10年国債利回りは2.12%と低下。
低調な経済指標を背景にドルは下落 。
VIX(恐怖)指数は10.59まで低下。
3市場の売買高は約62億株と通常レベルに戻ってきた。
欧州株は続伸。
木曜の日経平均は続伸。
25日線(19708円)近くまで戻してかい離はマイナス0.3%(前日マイナス1.1%)。
業種別騰落上位は、銀行、鉄鋼、ガラス・土石、保険など8月の下落セクター。
「業種間のリターン・リバーサルの売買中心」という声が聞こえる。
TOPIXは16営業日ぶりで25日移動平均線を回復。
東証規模別株価指数「小型」は0.4%高で9日続伸。
約26年ぶりの高値水準。
東証マザーズ指数は続伸。
日経ジャスダック平均は8日続伸。
東証2部は3日続落、日経平均は月間では278円(1.39%)のマイナスで2か月連続の下落。
「8月のパフォーマンスは最悪」通りの結果となった。
高値と安値のレンジは833円で過去20年間の8月相場の中では比較的小さな動きだった。
8月第4週の海外投資家は5週連続で売り越し。
売越額は1529億円。
前週の2057億円からは縮小した。
個人投資家は3週連続で買い越し、買越額は125億円。
前の週は1160億円の買い越しだった。
信託銀行は3週連続で買い越し。
買越額は255億円。
前週は464億円の買い越しだった。
先物では海外投資家は6週連続の売り越し。
売越額は1719億円。
前週は3289億円の売り越し。
証券会社の自己売買部門8週連続の買 い越しで、買越額は393億円。
前週の3504億円からは縮小。
個人は3週連続で売り越し。
名実ともに9月入り。
直近20年の日経平均は7勝13敗と負け越し。
「2000年からは5連敗するなど鬼門の月。
ただ9月の過去20年間の平均値幅は6月、2月に続いて小さい」という指摘もある。
109円台に戻したドル安円高傾向を背景に225先物大証夜間取引終値は日中比10円安の19680円と伸び悩み。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲14.428%(前日▲14.209%)と悪化。
買い方は▲5.493%(前日▲5.948%)と好転している。
ただ空売り比率は40.9%(前日40.7%と)執拗な40%台キープだ。
19449円を上回れば6週 連続安の記録も途切れ7週ぶりの週間高。
14ヶ月連続の月初高のアノマリーに継続して欲しい日。
NYダウは55ドル高の21948ドルと4日続伸。
NASDAQは60ポイント高の6428ポインと4日続伸。
S&P500は14ポイント高の2471ポイントと5日続伸。
ダウ輸送株指数は9ポイント高の9319ポイント。
3市場の売買高は62億株と通常ベース復活。
CME円建ては大証比15円安の19675円。
ドル建ては大証比15ポイント安の19675ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比10円安の19680円。
ドル円は109.95円。
10年国債利回りは2.121%。
非公式外資系5社動向は売り1230万株、買い650万株。
金額ベースは売り越し(2日連続)。
売りは自動車・小売セクターなど。
買いは通信・ガラス・陸運・精密・電機セクターなど。
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セック(3741)・・・動兆
セックに注目する。
同社はリアルタイムソフトウエア技術が中核。
車両自動走行向けやロボット向けが拡大基調。
ロボット、IoTなどの需要拡大は追い風。
JAXAとMR(複合現実)技術に関する共同研究を開始。
(兜町カタリスト櫻井)
