週明けの市場は日経平均が大幅続落。
終値は前週末比366円安の2万720円で、6月4日以来、約2カ月ぶりの安値で取引を終えた。米中貿易戦争の激化や中国景気の一段の落ち込みを警戒して円高・ドル安が進行。
中国人民元が対ドルで11年ぶり安値となったことがリスクオフの動きを加速させた。円相場は対ドルで105円台まで急伸。日経平均もザラバでは一時570円を超える下げ幅を示現するなど荒れた1日となっている。
明日も不安定な相場展開か。米中貿易摩擦の再燃で世界景気への影響が懸念されるなか、ボラティリティ(価格変動率)の高まりが警戒される。
日経平均を対象としたオプションの価格から算出する日経平均ボラティリティー・インデックスは5日、終値ベースで21.41(前週末比3.48ポイント上昇)へハネ上がり、5月14日(21.99)以来の水準となった。
明日は寄り前に6月の家計調査と毎月勤労統計、14時には6月景気動向指数が発表予定。最近は株式市場が国内指標に反応することは少なくなったが、今回は結果が悪ければ景気対策などを催促する材料になる可能性があり、注意を払っておきたい。
日経平均は安値からは200円程度下げ幅を縮めており、チャート形状では下ヒゲを残す格好となった。また、6月の下落局面で空けたマドをほぼ埋めているため、調整一巡感が意識されやすいところではある。
■テクニカル・ポイント(5日現在)
21168.63 均衡表基準線(日足)
21054.14 均衡表雲下限(週足)
21052.37 均衡表雲下限(日足)
21051.33 ボリンジャー:-2σ(25日)
20891.68 ボリンジャー:-1σ(26週)
20876.94 ボリンジャー:-1σ(13週)
20808.81 ボリンジャー:-3σ(25日)
20720.29 ★日経平均株価5日終値
20533.14 ボリンジャー:-2σ(13週)
20440.16 ボリンジャー:-2σ(26週)
20189.35 ボリンジャー:-3σ(13週)
19988.64 ボリンジャー:-3σ(26週)
ローソク足は陰線を引き、2営業日連続でマドを空けて下落。急角度で下降する5日線が75日線や200日線を下回り、売り圧力の強さを窺わせた。
ただ、ザラ場安値では25日線とのマイナス乖離幅が4.75%と、節目の5%に迫り、短期的な売られ過ぎ感も出ている。
ボリンジャーバンドでは、終値が-3σを下回り、こちらも下値拡張トレンドの継続を示唆している。RSI(14日ベース)は31.85%(先週末37.78%)に低下し、売られ過ぎ圏とされる20%付近への下降トレンドが続いた。
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