25日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比89円40銭高の4万5719円71銭だった。
きょう前場は売り買い交錯のなかもやや買い優勢の地合い。前日の米国株市場が軟調だったことを受け、日経平均は朝方マイナス圏で推移する場面もあったが、売り一巡後は底堅さを発揮。外国為替市場でドル円相場が前日夕方時点に比べ円安に振れていたことや、あすに期限を迎える9月末の配当権利取り狙いの動きを支えにプラス圏に浮上した。その後は利益確定売りをこなしつつ堅調に推移した。
前日に付けた最高値を上回った。円相場の弱含みが輸出関連株の買いを誘ったほか、中間配当の権利取りの買いも支えになった。
米長期金利の上昇を背景に25日の外国為替市場で円相場が1ドル=148円台後半まで下落し、東京株式市場ではトヨタやホンダなど自動車株の一角が買われた。銅先物相場の上昇を受け、住友鉱や三菱マといった非鉄株の上昇も目立った。中間配当の権利付き最終日を26日に控え、個人投資家による権利取り狙いの買いも入りやすかった。
前日のNYダウ工業株30種平均など主要株価指数が軒並み下落したが、日本株の売り圧力は限定的だった。市場では「日本株の急ピッチな上昇に乗り遅れた個人投資家が下値で買いを入れてくるため、相場全体が下がりづらくなっている」との指摘があった。
後場の日経平均株価は、緩やかな上昇の動きが意識されよう。午後に発表される国内企業決算や機関投資家の需給動向が注目される。為替や外部環境としては、ドル・円の動向や米国債利回りの変動が重しとなる可能性がある。また、国内外で公表される経済指標によっては市場心理が揺れる可能性もあるため、方向感は限定的になる可能性がある。ただし、前場で広がった買い基調や業種の幅広い上昇を背景に、目立ったイベント悪材料がなければ、緩やかに持ち直す局面も意識されそうだ。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは13.52ポイント(0.43%)高の3183.97と前日に付けた最高値を上回った。JPXプライム150指数は続伸し、4.88ポイント(0.36%)高の1376.75で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆5736億円、売買高は7億9711万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は922。値下がりは602、横ばいは92だった。
業種別では、非鉄金属、石油・石炭、鉱業などが上昇率上位に位置する一方、医薬品、精密機器、保険業などがさえない動きとなっている。前場時点で33業種中26業種が値上がり。
個別ではソフトバンクグループ(SBG)が高く、ディスコ、東京エレクトロンがしっかり。住友金属鉱山、JX金属が大幅高。サンリオ、ソニーグループ、リクルート、バンナムHDが水準を切り上げ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも堅調。ハピネットが値を飛ばした。
半面、アドバンテストが安く、レーザーテック、フジクラが値下がり。任天堂、IHIも軟調だった。エーザイ、第一三共、テルモ、中外薬、塩野義も下落した。KDDI、ファナック、任天堂、良品計画、東京海上、SOMPO、キーエンス、HOYAなどの銘柄が下落した。
きょう東証プライム市場に上場したオリオンは買い気配のまま午前の取引を終えた。気配値は公開価格(850円)を602円上回る1452円に切り上げた。
