日本は変わります

NY株式市場は3指数揃って上昇。
S&P500は約2週間ぶりに高値引けとなった。
「けん引役は今年最もパフォーマンスの高いハイテクセクター」との見方だ。
「投資家が売りよりも買い増しを目指す時期に来ている。
株式はボラティリティーが低くトレンドは上向き。
ハイテク株は現時点で投資家が満足できるセクター」という声も聞こえる。
VIX(恐怖)指数は9.73%と2週間ぶりの水準まで低下した。
もっとも基本的には様子見モードの中での株高。
「第3四半期決算シーズンが終わりに近づき、経済指標の発表もない。
23日の感謝祭の休暇に向けて商いは細るとみられる」という見方もある。
過去最高値水準とは言え饗宴とは程遠い印象だ。
22日に耐久財受注やミシガン大消費者信頼感指数など小ぶりの指標の発表が予定されているだけ。
債券市場も様子見モード。
ユーロは落ち着き、円はやや円高傾向となっている。
為替と株価の連関性は低下しており、以前のようなストレートな影響がなくなったことは好感されよう。
 
 
火曜の日経平均は後場失速しての安値引け。
とはいいながら値上がり1426銘柄、値下がり526銘柄と買い優勢の展開は変わらず。
「今週に入って商いが減少傾向。
特に後場の動意が少なくなっている。
外国人投資家の売買が萎んでいる可能性」という指摘もある。
とはいえ「メルケル首相が連立交渉決裂」の報道には世界中が反応しなかったということだ。
25日線(22148円)からの乖離はプラス1.2%。
200日線(19971円)からの乖離は12.24%と10%超を保持。
騰落レシオは107.54%。
サイコロは5勝7敗で41.7%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲15.352%(前日▲14.893%)。
11月2日の▲15.855%に近づいてきた。
買い方は▲3.110%(前日▲3.783%)と好転。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率では売り方▲7.22%(前日▲7.80%)。
買い方▲8.59%(前日▲9.35%)。
9月7日の▲20.66%からはかなり改善している。
11月17日現在の信用買い残は4週連続の増加で2兆8331億円。
売り残は182億円の減少で1兆272億円。
信用倍率は2.76倍で2015年のピーク6倍台の半分以下だ。
前日42.8%だった空売り比率はようやく38.2%まで低下。
日経平均採用銘柄のPERは14.73倍でEPSは1521.82円。
一昨日の1534円台から低下した。
シカゴ225先物終値は大証日中比215円高の22665円。
月足陽線基準値もSQ値も一気に上抜いての戻りとなった。
勝手雲の上限は22741円。
30日のねじれの前に抜いておきたいところ。
ボリンジャーのプラス1σ22625円とプラス2σ23102円のレンジへの移行の可能性は高い。
11月22日は上げの特異日。
36勝18敗(勝率66.67%)で11月の中では最も勝率の高い日となっている。
 
日経朝刊では「上昇相場、個人の買い鈍く」の見出し。
年初からの売越額は5兆円。
「個人は日本の変化に自信を持ちきれていない」というのが市場関係者のコメントだ。
押し目を待っても押し目なしの展開が続いているからいい加減にウズウズという側面もあろう。
それが表現されてきたのは信用取引だという。
もっとも06年には6兆円まで積み上がった買い残はまだ2.83兆円。
逆にいえば3兆円の積み増し余地があることになる。
これは裁定買い残も一緒で積み増し余地は3兆円。
仮定の計算ながら併せて6兆の買い余力。
ここに日銀のETFの1兆円程度を足せば7兆円。
結構大きい数字となる。
日経平均のPERが14倍台で予想益回りは6.07%と6%台。
どう考えても収益面からの割安感はある。
 
昨夜の安倍首相。
19時11分から雷門の「鷹匠寿」で茂木経済財政担当大臣と会食。
私邸への帰宅は23時3分。
いくら何でも長過ぎる。
だれが一緒だったのだろうか。
結構興味津々な出来事だ。
 
昨日日経朝刊の1面「NEXT1000」。
「小さな企業続々」として海外売上高を伸ばした企業のランキングが登場している。

日経新聞社売上高100億円以下の上場企業対象「NEXT(ネクスト)1000」。
5年前比海外売上高の増加額調べ。
海外売上高比率が5割超が28社。
1位ダブルスコープ <6619>5年前比増加額53.46億円(2.6倍)、電池「セパレーター」製造。
2位ペプチドリーム <4587>27.25億円。医薬品。
3位ケル <6919> 25.31億円、電子部品。
4位ウルトラファブリックス・HD <4235>21.13億円、合皮。
5位メック <4971> 20.95億円、産業用薬品。
8位アルメディオ <7859>14.79億円、検査用ディスクで世界シェア首位。
10位トリケミカル <4369> 13.84億円、半導体用の絶縁膜材で世界有数の企業に成長。
 
昨日、ラジオNIKKEI「ザ・マネー」のゲストはセック(3741)の秋山社長。
IoT、AI、ロボット等の先駆的研究開発を担っている。
自動走行は真っ最中。
ロボットは芽が出た段階で実用段階が待たれる実証実験中。
宇宙ベンチャーはワクワクレベル。
興味深かったのは2つ。
研究開発企業にとってはそれぞれがアーリーレベルの今が佳境ということ。
市場は目に見える製品を追い求めるが、研究開発はそれより前の時間軸でピークを迎える傾向。
だから今が旬。
もう一つはプログラミング教育の導入。
論理的思考が広まるとともにプログラムへの傾斜が始まる。
そして「ソフト化社会」は進展。
「日本は変わります」という秋山社長の言葉が印象的だった。
 
 
NYダウは160ドル高の23590ドルと続伸反落。
NASDAQは71ポイント高の6862ポイント。
S&P500は16ポイント高の2599ポイントと高値引け。
3指数揃って史上最高値を更新した。
ダウ輸送株指数は92ポイント高の9614ポイント。
3市場の売買高は62億株。
CME円建ては大証比215円高の22665円。
ドル建ては大証比220ポイント高の22670ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比200円高の22650円。
ドル円は112.44円。
10年国債利回りは2.363%。
非公式外資系5社動向は売り1340万株、買い1460万株。
金額ベースは6億円の買い越し(4日連続)。
売りセクターは食品・商社・銀行・証券・その他製品・不動産・建設セクターなど。
買いセクターは陸運・小売・非鉄・保険・卸売・石油セクターなど。
売買交錯は電機・化学セクターなど。
 
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(兜町カタリスト櫻井)

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