4日の日経平均株価は3日ぶりに反落。終値は前日比116円安の28941円で再び2万9000円の大台を割り込んだ。前日の米国株が金利上昇によって値下がりした流れを受けて売り先行の展開となった。特に米国で半導体やハイテク関連株が売られたことから日本でも同種のセクター中心に指数を押し下げた。もっとも、トピックスなど他の内需型指数は底堅く推移しており、日本でもワクチン接種進展による景気回復を買う動きは底辺で続いている様子。
今週は軟調となった。週初の5月31日は、月末安の傾向に抗えず大幅安。アノマリー的な動きとみられている分、6月に入るとそれまでの戻り基調が継続し、しっかりとした動きが続いた。ただ、週末に米国の雇用統計の発表を控えていたことから、2万9000円を上回るところではリスク回避の売りに押された。週末値では2万9000円より上を維持できず、週間でも下落した。日経平均は週間では207円の下落となり、週足では3週ぶりに陰線を形成した。
来週は方向感に欠ける展開を予想する。
週初は米5月雇用統計の結果とこれを受けた米国株の動向に大きく影響を受けるだろうが、来週も米国株にらみの状況は続く。
翌週15日~16日にはFOMCが控えている。足元で米国の経済に回復感が出てきている以上、FRBが量的緩和の縮小時期を早めるのではないかという思惑はくすぶり続ける。
来週も5月の消費者物価指数(10日)など注目指標の発表が控えているほか、10年や30年の国債入札などもあり、不安定な地合いが続くと考える。日本株も米国株の反応に一喜一憂となるだろう。東京市場はメジャーSQ週でもあり、週中には値動きが荒くなる可能性がある点には注意を払っておきたい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(4日現在)
30145.74 ボリンジャー:+3σ(25日)
30089.25 新値三本足陽転値
29753.73 ボリンジャー:+1σ(13週)
29681.50 ボリンジャー:+1σ(26週)
29642.84 ボリンジャー:+2σ(25日)
29511.55 均衡表雲上限(日足)
29217.89 75日移動平均線
29205.87 13週移動平均線
29203.95 均衡表雲下限(日足)
29139.94 ボリンジャー:+1σ(25日)
28961.60 6日移動平均線
28941.52 ★日経平均株価4日終値
28796.96 均衡表転換線(週足)
28777.34 均衡表転換線(日足)
28703.60 26週移動平均線
28658.01 ボリンジャー:-1σ(13週)
28637.05 25日移動平均線
28535.22 均衡表基準線(日足)
28520.80 均衡表基準線(週足)
28134.15 ボリンジャー:-1σ(25日)
28110.15 ボリンジャー:-2σ(13週)
27725.70 ボリンジャー:-1σ(26週)
27631.25 ボリンジャー:-2σ(25日)
27562.29 ボリンジャー:-3σ(13週)
27128.36 ボリンジャー:-3σ(25日)
26818.83 200日移動平均線
ローソク足は短い陽線の胴体部分から上下にヒゲを出す「コマ」で引け、売り買いの拮抗状態を窺わせた。終値は25日線やその上を走る5日線を上回り、一目均衡表で転換線が上向きで引けたが、25日線と5日線がともに下向きのため、来週も一定の売り圧力が残りそうだ。
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