新興市場展望

今週の新興市場では、日経平均や日経ジャスダック平均とともに、マザーズ指数も上昇した。実に6週ぶりの上昇となる。
1月25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過したことによる反動に、米連邦準備理事会(FRB)要人から3月の大幅利上げに消極的な発言が出てきたことも加わり、米長期金利が伸び悩み。日米市場ともグロース(成長)株が買われる場面があり、新興株もその追い風を受けた。
ただ、2月3日には米メタ(旧フェイスブック)の急落を受けて売りが広がるなど、引き続き不安定感も拭えなかった。なお、週間の騰落率は、日経平均が+2.7%であったのに対して、マザーズ指数は+5.8%、日経ジャスダック平均は+2.8%だった。
 
来週の新興市場では、持ち直しに期待がかかりそうなところだが、なお不安定化する可能性も残しているとみて取り組んでいきたい。
金利の先高観による債券から株式への資金シフトもあるのだろうが、株式市場全体として需給は改善してきているように見受けられる。ただ、主要中央銀行のタカ派姿勢や米1月雇用統計の強い内容を受け、米長期金利は週末にかけて再び上昇。グロース株にとって好環境とは言えず、2月10日発表の米1月消費者物価指数(CPI)も波乱要因となり得るだろう。

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