新興市場展望

マザーズ市場に厳しさが増してきている。7日の大幅安で75日移動平均線を割り込み、調整トレンドが明確化している。

東証1部などのメーカー系銘柄への資金移動、年末IPO(新規上場)ラッシュを控えた需給悪化が響いている。25日線と75日線は今週デッドクロスしており、来週は11月2日に付けた安値1155ポイントを死守できるかどうかが焦点となるだろう。

小型株の物色傾向はEV(電気自動車)関連などの自動車関連、また設備投資系の銘柄となっている。

これまでのウィズコロナ相場で物色の圏外にあったことから過熱感がなく、またジャスダックのメーカー系銘柄には万年割安株も多いことから、テーマ性を得て息の長い動きとなっている銘柄も多い。

マザーズ市場を取り巻く需給環境だが、今週が最悪期となり、来週以降は改善に向かう可能性がある。年末IPOの大型案件のブック期間が続々と終わり、拘束されていた資金が解放され始めている。

IPOラッシュ時には再び初値買いに動く性格の資金ではあるが、IPOが始まれば初値上昇の話題が既存市場への注目度向上に寄与する面もある。
来週以降、下値買い優位の展開となっていく主力株が増えていくことが期待される。

株ちゃんofficial xはこちら!
目次