投資家心理の更なる悪化に警戒か

 
今週の新興市場では、日経平均がほぼ横ばいとなる一方、マザーズ指数は大幅な下落を強いられた。週間では3週連続の下落となり、日次でも週末まで7営業日続落した。
グロース株市場が調整商状を続けている。3月17日以来の700ポイント割れとなった。
来週はゴールデン・ウィーク(GW)前最終週で大口投資家が動きにくく、セオリー通りならベンチャー市場優位となるタイミングだが、下値不安が先行する展開となってしまっている。
 
世界的なインフレ長期化や米金融引き締め加速を睨んだ動きが広がり、米金利上昇がグロース(成長株)色の強い新興株にとって逆風となった。
マザーズ指数は週初に25日移動平均線を割り込み、前回の当欄で懸念したとおりトレンド悪化が意識されたとみられる。また、米動画配信大手ネットフリックスが決算を受けて株価急落したことなども新興IT株の先行き不安につながったようだ。
 
なお、週間の騰落率は、日経平均が+0.0%であったのに対して、マザーズ指数は-8.2%、東証グロース市場指数は-7.9%だった。
 
来週・再来週の新興市場では、投資家心理の更なる悪化に警戒せざるを得ないだろう。
4月22日の米株式相場は急落。これまで「インフレは一時的」「経済は堅調」といった見方を支えに持ちこたえてきたが、米金融当局の要人が相次ぎインフレ対応を重視する姿勢を示し、0.75ptの大幅利上げ観測も広がってきたことで大きく崩れてしまった感がある。日米の個人投資家のセンチメント悪化とハイグロース(高成長)銘柄の株価調整はやや先行していた印象だが、波乱相場への警戒やゴールデン・ウィークの休場で買い持ちを減らす動きが一段と広がりそうだ。

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