手控え気分か

日経平均株価は6日続伸。終値は前日比154円高の2万9921円だった。
前日の米国株が連日で最高値を更新する流れを引き継ぎこの日も買い優勢の展開に。海運、不動産、通信、サービス、小売など内需系のバリュー株中心に指数をけん引した。
本日も値上がり銘柄数が値下がり銘柄数の3倍近くに達するなど、物色の裾野の広さが際立っている。昨年来高値を更新するトピックスの動きが示すように、いずれ日経平均も3万円台を回復し定着することになるだろう。
 
ただ、好材料があったとは言え、バリュエーションを度外視した買いのようにも見える。
また、東証2部やジャスダックなどニッチな市場では、普段商いの少ない銘柄がいきなり急騰するといった動きも散見されており、局地的には過熱感も強い。
マネーゲームの様相が強まることは金融緩和の弊害でもある。
個別の値動きが派手になりすぎた場合には、FOMCや日銀会合が相場を冷やすイベントになる可能性があるだけに、一定の注意を払っておきたい。
 
 
あす17日の日経平均株価は、手控え気分か。
16-17日開催のFOMC(米連邦準備制度理事会)、18-19日開催の日銀金融政策決定会合と続き、結果を見極めたいとの空気が広がりやすい。
内容いかんでは米長期金利や為替相場が変動する可能性があり、とりあえずイベント通過待ちの状態と言えよう。
市場では、「結果に対し、解釈の仕方次第では下がる要因になる可能性もあり、様子見にならざるを得ない」との声が聞かれた。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
 
31389.88  ボリンジャー:+2σ(26週)
31047.06  ボリンジャー:+3σ(25日)
30618.66  ボリンジャー:+2σ(13週)
30563.22  ボリンジャー:+2σ(25日)
30079.37  ボリンジャー:+1σ(25日)
 
29921.09  ★日経平均株価16日終値
 
29649.34  ボリンジャー:+1σ(13週)
29595.52  25日移動平均線
29511.55  均衡表基準線(日足)
29447.01  6日移動平均線
29211.64   新値三本足陰転値
29172.16  均衡表転換線(週足)
29167.49  均衡表転換線(日足)
29111.67  ボリンジャー:-1σ(25日)
29053.58  ボリンジャー:+1σ(26週)
28680.02  13週移動平均線
28627.83  ボリンジャー:-2σ(25日)
28168.25  75日移動平均線
28143.98  ボリンジャー:-3σ(25日)
28079.05  均衡表雲上限(日足)
 
 ザラ場の高値安値ともに前日水準を上回り、25日線直下では上向きの5日線との距離を64.70円に縮めて短期ゴールデンクロス(GC)形成が接近している。
一目均衡表では2月25日を直近ピークに下降基調にあった転換線が上向きに転換し、短期的な上昇圧力の強まりを窺わせた。ローソク足は陽線を引いたが、胴体部分と上下のヒゲはいずれも短く短期的な気迷いムードが生じやすい形状。本日までの6日間の上げ幅が合計1177.84円と大きく、東証1部の騰落レシオが120.10%と中立圏上限の120%ラインをわずかに上回っているため、明日は反動安リスクに留意が必要となろう。

 

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