戊戌

米雇用統計とトランプ大統領の来日を控えて3連休。
通常で考えると、買いの手は竦みを迎える状態であることは間違い無し。
それでも中間期の企業決算は好調で2桁の増益基調。
金利は低いままで、需給は良好。
ベテランの市場関係者の言葉を借りれば「金融相場と業績相場の同居」という稀有な状態。
ゴルディロックスどころではない適温となっている。
それでも、北朝鮮だ、イランだ、なんだかんだと悪材料を見つけてくるのが市場。
枝葉末節にこだわるのではなく、本筋を考えるというのは無理なのだろうか。
「上がってくれば、下げるのが怖い。
下がってくればもっと下がるのが怖い」。
この価値観が変化しない限り「狼が来る」ならいざ知らず、水音にも驚かねばならない。
ある意味無駄な作業だが、この無駄な作業をこよなく愛する向きも多いからややこしい。
「3連休控えの急騰翌日。マイナスでもおかしくない」なんて声が聞こえるようでは、志は低すぎよう。
 
興味深かったのは日経朝刊のソウル電。
「北朝鮮、豊渓里で追加核実験なら、地盤崩落、放射性物質飛散も」の記事。
「9月3日の核実験以降、北朝鮮の核実験場付近では複数の自然地震が発生。
核実験によって地盤が緩み、地下坑道が崩落したとの見方もある」。
もしそうならば北朝鮮が静かなのも何となく納得できようか。
 
来年は「戊戌(つちのえいぬ)」。
「戊(つちのえ)」は「土」の性質。
一方「戌(いぬ)」も「土」の性質
「戊戌」は2つの「土」の組み合わせ。
同じ性質の組み合わせの解釈は「勢いが増す」。
「土の勢いを増す」ということになる。
「土」は「万物を育成し保護する性質」。
そして「四季の移り変わりの象徴」。
つまり「変化」ということになる。
あるいは・・・。
「戊(つちのえ)」は「茂が語源で、草木が繁盛して盛大になること」。
「戌(いぬ)」は「切るという意味で、草木が枯死すること」。
枯れるという側面と、生い茂るという側面。
「一方が枯れて、一方が盛大になる」。
あるいは「この時期に枝や葉を切らなければいけない」。
大きな変化と胎動の時期と考えると結構面白そうな年になりそうだ。
因みに前回の「戊戌(つちのえいぬ)」の1958年に起こったこと。
岸信介内閣。
岩戸景気のスタート。
皇太子と美智子様の婚約。
東京タワーが当時の世界一の高さで完成。
ラジオ普及率が82%で過去最高を記録、その後減少。
テレビ受信契約数は100万台を突破しテレビの時代の幕開け。
相撲は栃若時代。
野球は長嶋選手がプロ入り。
日本シリーズは西鉄が0勝3敗から、稲尾投手の連投で4勝3敗に逆転して優勝。
有楽町でウェスタン=カーニバル開催。
1万円札の発行。
洗濯機、冷蔵庫、電気コタツや、電気釜が普及。
日清食品が初のインスタントラーメン「即席チキンラーメン」を発売。
富士重工が軽自動車スバル360を発売。
「団地族」が流行語。
フラフープが大ブーム。
 
スケジュールを見てみると・・・
 
3日(金):文化の日で休場、米雇用統計、貿易収支、ISM非製造業景況感、製造業受注、アイフォンX発売
週末:米国が冬時間入り、トランプ大統領来日(~7日)
6日(月):COP23
7日(火):毎月勤労統計、米韓首脳会談、消費者信用残高
8日(水):景気動向指数、米中首脳会談、中国貿易収支
9日(木):機械受注、国際収支、都心オフィス空室率、景気ウォッチャー調査、中国消費者・生産者物価
10日(金):オプションSQ、マネーストック、第三次産業活動指数、ASEAN首脳会議(フィリピン)ミシガン大学消費者信頼感、財政収支、APEC首脳会議(ベトナム)
 
【11月】
 
1日(水)FOMC、株安の日
3日〈金)文化の日で休場
4日(土)満月
5日(日)米サマータイム終了
6日(月)国連気候変動枠組み条約会議(COP23)
7日(火)ロシア革命から100年、下げの特異日
8日(水)ECB理事会
9日(木)変化日
10日(金)SQ、NY為替市場休場、APEC首脳会議
15日(水)変化日
17日(金)広州モーターショー
18日(土)新月
22日(水)ECB理事会、変化日
23日(木)勤労感謝の日で休場、NYサンクスギビングデーで休場
24日(金)ブラックフライデーでNY半日立会、海王星順行開始
27日(月)米サイバーマンデー、変化日

(櫻井)。

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