7日の日経平均株価は大幅反発した。午前の終値は前日比660円32銭高の2万2270円56銭だった。上げ幅は一時700円を超える場面があった。
前日の急落による割安感から株式を買い戻す動きが強まり、日経平均株価の上げ幅は一時、前日終値比700円を超えた。
米長期金利の上昇をきっかけとする世界的な株安の連鎖に、ひとまず歯止めがかかった格好だ。
6日の米国株式市場は、東京などのアジア市場や欧州市場で株価が大幅下落した流れを引き継ぎ、取引開始直後は売り注文が殺到。NYダウは、一時、前日終値比567ドル安まで値下がりした。その後は乱高下したものの、終盤にかけて好業績企業の株式を中心に買い戻され、ダウは大幅に上昇して取引を終えた。前日に記録した過去最大の下げ幅(1175.21ドル)の半分近くを取り戻した。
東証株価指数(TOPIX)の午前終値は前日比3.08%高の1797.15だった。JPX日経インデックス400も反発した。
外国為替市場の円相場は1ドル=109円台半ばで推移しており、前日の1ドル=108円台後半から円安・ドル高基調になったことも好感された。
今期業績予想の上方修正を発表したトヨタが買われたほか、前日に大きく売られた値がさ株がV字反騰したことが全体相場を押し上げた。値がさのファストリとソフトバンクが買われ、2銘柄で日経平均を75円押し上げた。
ただ、一方通行の動きは前日の裏返しで、アルゴリズムによる高速取引の影響も反映されているとみられる。
前場の売買代金は2兆円弱と前日に続き高水準だった。
午前の東証1部の売買代金は概算で1兆9902億円、売買高は10億4434万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1992と全体の96%を占めた。値下がりは67、変わらず6だった。
個別では、売買代金トップの任天堂が切り返したほか、トヨタ自動車も大幅高。売買代金2位のソニーも高い。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも買われ、信越化や東エレクといった半導体関連株の上昇も相場を押し上げた。SUMCO、キーエンスも前日の下げを帳消しにする上昇をみせている。サンケン電気、小野薬が大幅高となった。三菱重やコマツ、富士フイルム、花王も上昇した。
半面、JTは昨年来安値を更新した。リコーも売りに押された。スクウェア・エニックス・ホールディングスが急落、UACJ、三井造船なども値を下げた。
東証2部株価指数は、前日比260.82ポイント高の7358.99ポイントと4日ぶり反発した。
値上がり銘柄数は482、値下がり銘柄数は15となった。
個別では、森組、プロパティエージェントがストップ高。富士ピー・エス、倉庫精練は一時ストップ高と値を飛ばした。ダイショー、キーウェアソリューションズ、兼松エンジニアリング、テクノアソシエは昨年来高値を更新。スガイ化学工業、大和自動車交通、PALTEK、カワタ、東京ボード工業が買われた。
一方、ヨネックスが昨年来安値を更新。エス・ディー・エス バイオテック、帝国ホテル、ニッセイ、明治機械、ジェコーが売られた。
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