急反発、先物主導で買い戻し

 
8日午前の日経平均株価は大幅に反発し、前引けは前日比561円95銭(2.05%)高の2万7992円25銭だった。前日の米国株式相場が上昇した流れを引き継ぎ、株価指数先物に断続的な買いが入った。日経平均は前日に1カ月半ぶりの安値を付けていたため、短期的な戻りを見込んだ買いも入りやすかった。
 
きょう前場は、前日の米国株市場で主要株価指数が大きく切り返したことを受け、主力株をはじめ広範囲に買いが向かい、文字通りの全面高様相となった。日経平均は大幅高で始まった後も漸次水準を切り上げ、500円を超える上昇となり一時は2万8000円台を回復する場面もあった。先物主導で買い戻しが加速する形で全体指数を押し上げる格好となっている。
 
日経平均は取引時間中として、およそ1週間ぶりに節目の2万8000円を上回る場面があった。前日の米株式市場では米長期金利の低下や米原油先物の下落を好感し、主要3指数が軒並み上昇した。米国のインフレ懸念が和らぐとの思惑が日本でも株式相場の押し上げ要因となった。
 
株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)の算出を9日に控える。
 
市場では「前回6月のメジャーSQ前にも株式相場が上昇している経緯もあり、先物に思惑的な買いが入りやすいようだ」「8月17日から、ほぼ一本調子で下げていただけに、米国株高を受けて反発につながった。ただ、短期的な戻りとみられ、上値は買い進みにくい」と慎重な声が聞かれた。
 
 


前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3937億円、売買高は5億6374万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1728、値下がりは83、変わらずは26銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は空運業、医薬品、電気機器、パルプ・紙、水産・農林業が上昇率上位となった。下落は鉱業のみ。
 
個別では、日本郵船、商船三井などの海運株が高く、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置大手も上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも買いが優勢だった。ファーストリテイリング、ダイキンが買われ、オリエンタルランドも値を上げた。アイル、レアジョブが急騰、レノバも値を飛ばした。
 
半面、三井不動産が冴えず、三井松島ホールディングス、出光興産、東邦鉛も売られた。パーク24は急落した。アイモバイルも大幅安となった。

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