【後場寄り付き概況】
10日午後寄り付きの日経平均株価は伸び悩んでいる。後場の寄り付きで前日比231円高い2万1909円を付けた後は、内需関連株の利益確定売りの動きに押されている。
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が10日の演説で、自動車などの輸入関税の引き下げに言及。中国国内市場を外資にさらに開放する方針を示したと伝わり、自動車株や商社株などを中心に買いが活発になっている。
一方、このところ上げの勢いを強めていた花王や資生堂など内需関連株の一角には利益確定を目的とした売りが出ている。
外国為替市場では、1ドル=107円10銭近辺での推移。アジアの主要株式市場は総じて堅調。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も午後は伸び悩んでいる。
前引け後の東証の立会外で、国内外の大口投資家が複数の銘柄をまとめて売買する「バスケット取引」は約148億円成立した。
12時45分現在の東証1部の売買代金は概算で1兆4047億円、売買高は8億3449万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1175と、前引けから183減った。値下がりは794銘柄、変わらずは113銘柄だった。
個別では、ソニー、ファナック、SMCが上伸し、SUMCO、東エレク、キーエンスはしっかり。日立建機やコマツ、クボタが高い。一方、古河電が売られ、オリンパスは軟調。小野薬や高島屋が安い。
インデックス買いが断続的に入っている。外需セクターへの上昇が目立っており、内需系からのリバランスも意識されやすい。
後場も自律反発の流れが意識されやすい。ボトム圏からの強い動きにより、ショートカバーも誘う格好となりそうだ。また、グローベックスのNYダウ先物は300ドルを超える上昇をみせており、これも安心感につながりそうだ。日経平均の2万2000円回復が射程に入るだろう。
