強弱観対立のなかも買い戻しが優勢

9日午前の日経平均株価は反発し、前日比182円78銭(0.74%)高の2万4973円73銭で終えた。
 
きょう前場は、前日までの3営業日で1700円超安と大幅に下げていたため、自律反発狙いの買いが優勢となった。ウクライナ情勢は依然として停戦に向けた動きに進展はみられないが、資源関連や銀行株が買い戻され全体相場を押し上げている。米株価指数先物が堅調な値動きを示していることも市場のセンチメント改善に寄与した。
市場では「年金基金や個人投資家が押し目買いに動いたようだ」との声が聞かれた
 
ただ、日経平均の上値も重く、前引けにかけて戻り売りに押され伸び悩む動きをみせている。
ロシアによるウクライナ侵攻は予断を許さない状況が続いており、米欧の対ロ制裁の影響を見極めたいとの姿勢は根強い。資源高による景気悪化や企業業績に及ぼす影響は見通せず、積極的に上値を追う雰囲気は乏しかった。
 
JPX日経インデックス400は反発した。東証株価指数(TOPIX)も反発し、前引けは前日比1%高で終えた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6027億円、売買高は7億1692万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1498と、全体の約7割を占めた。値下がりは585銘柄、変わらずは96銘柄だった。
 


セクターでは空運業、ゴム製品、鉱業などが上昇率上位に並んだ。一方、電気・ガス業、精密機器、医薬品などが下落率上位に並んだ。
 
 
個別では、売買代金トップの日本郵船が買い優勢だったほか、東京エレクトロンなど半導体関連も堅調。ソフトバンクグループが値を上げ、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも上昇した。スノーピークが出来高を膨らませ急騰、いすゞ自動車も大幅高。トヨタ、ANAHDが上昇。大平金やコマツ、日揮HDが買われた。
 
半面、日本電産が軟調、ベイカレント・コンサルティングも売られた。キッコマン、東電HD、リコー、リクルート、NTTデータ、アステラス、HOYA、TDKなども値を下げた。UTグループが急落、名村造船所も大幅安となった。
 
東証2部株式指数は前日比28.71ポイント高の6846.09ポイントと4日ぶり反発した。
値上がり銘柄数は218、値下がり銘柄数は162となった。
 
個別ではソケッツが一時ストップ高と値を飛ばした。東京コスモス電機、Abalance、瑞光、湖北工業、ジー・スリーホールディングスは値上がり率上位に買われた。
 
一方、サンテック、日和産業、YE DIGITAL、プレミアムウォーターホールディングス、日本調理機など44銘柄が昨年来安値を更新。魚喜、ぷらっとホーム、ダイナパック、ロブテックス、理研コランダムが売られた。
 
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次