弱含みの展開か

 
今週は大幅安となった。日銀が12月の金融政策決定会合で長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.5%程度まで拡大することを発表。これが実質的な利上げと受け止められ、発表を受けた20日には株安、国内長期金利の上昇、円高が急速に進んだ。日本の金利上昇が欧米の金利を刺激する場面もあったことから、世界的に金融引き締めに対する警戒が強まった。日経平均は20日に600円を超える下落となって節目の2万7000円を割り込み、21日まで5営業日連続で3桁の下落。22日は上昇したが、23日は米国株安を嫌気して大幅安となり、週間では4桁の下落となった。日経平均は週間では約1291円の下落となり、週足では2週連続で陰線を形成した。
 
来週は弱含みの展開か。
2022年の最終週。今年は大納会が金曜30日で営業日はまるまる5日あるが、月曜26日の米国がクリスマス休場。前半は他にも休場が多く、週初から閑散ムードが強まることが予想される。
日銀は20日の金融政策決定会合で長期金利の許容変動幅を0.25%から0.5%に引き上げ、想定外の緩和修正が市場関係者に冷や水を浴びせた。金融セクターを除くほぼすべての業種に反射的な売りが広がり、為替も急激に円高方向へと動いた。
 
ただ、日銀に関しては、直ちにマイナス金利政策までを解除する可能性は低いとみられている。実体経済への影響が見極めにくい中で、不透明感を嫌う売りもいったんは収まることが想定される。テクニカルでは日経平均の25日移動平均線カイ離率がマイナス5%超まで広がり、オーバーシュート気味にも見える。
 
翌週になれば不安心理がいったんリセットされて、新年のご祝儀買いが入るのではという期待はあり、この点は相場の下支え要因にはなる。ただ、足元の米国株も基調が強いわけではなく、上げづらく下げやすい地合いが続くと予想する。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(23日現在)
 
27502.56  26週移動平均線
27441.85  75日移動平均線
27422.37  均衡表基準線(週足)
27325.17  13週移動平均線
27304.34  均衡表転換線(週足)
27304.34  均衡表基準線(日足)
27244.54  200日移動平均線
27237.64  新値三本足陽転値
27151.04  均衡表転換線(日足)
27140.86  均衡表雲下限(日足)
27082.19  ボリンジャー:-1σ(25日)
26994.97  均衡表雲下限(週足)
26743.94  6日移動平均線
26710.51  ボリンジャー:-1σ(26週)
26636.16  ボリンジャー:-1σ(13週)
26479.31  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
26235.25  ★日経平均株価23日終値
 
25947.15  ボリンジャー:-2σ(13週)
25918.46  ボリンジャー:-2σ(26週)
25876.43  ボリンジャー:-3σ(25日)
25258.14  ボリンジャー:-3σ(13週)
25126.42  ボリンジャー:-3σ(26週)
 
ローソク足はマド空けを伴って下落したが、胴体とヒゲがいずれも短いコマ状の小陽線で終了した。週明け26日にマド空け陽線で上昇し、本日寄り値超えで引ければ「明けの明星」示現となり、下落トレンド転換の強力なサインとなる。25日移動平均線とのマイナス乖離率が5.24%と売られ過ぎ警戒の5%ラインを超えたこともあり、週明けのリバウンドに期待をつなぐ形で週末を迎えた。
 

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