弱含みの展開か

16日の日経平均株価3日続落した。276円01銭安の2万8003円08銭(出来高概算9億3000万株)で取引を終えた。前日の米国市場でハイテク関連株が下落した流れを映して半導体など値がさ株中心に利益確定売りが出たほか、通期の業績予想を下方修正したファーストリテも一時5%近く下落したことも響いた。
また、新型コロナウイルスの新規感染者が1000人超と連日拡大していることも経済活動の正常化の遅れを懸念した海外勢の先物売りも散見された。
 
 
今週の日経平均は3週ぶりに小反発したものの、内容的には上値をトライして伸び切れず、2万9000円のカベが再び強く意識される週となってしまった。
週足は3週連続陰線で、どの足も高値は13週移動平均線(2万8722円)、26週移動平均線(2万8993円)に抑えられており、チャート的にはまだ調整局面にある。
ただ、5月安値以降は下値を割り込んできているわけではないので、チャートの形の上ではかろうじて基調を維持している。
一方、トピックスは13週や26週移動平均線にある程度下値を支えられている格好で、日経平均よりはまだチャートの形がしっかりしている。
東証2部指数やジャスダック平均は今週も年初来高値を取っており、部分的に業績相場が進行している様子。内容的にはコロナもあって混沌としているが、いずれ来るであろうコロナ後の本格的な業績相場を迎える、今は過渡期的な調整局面だろう。
今週の日経平均終値は2万8003円で、前週末比62円高だった。
 
来週は弱含みの展開か。
22日木曜が海の日、23日金曜がスポーツの日で祝日となり、立ち合いは前半3営業日のみ。水曜21日に注目度の高い日本電産の決算が出てくるほか、欧州では22日にECB定例理事会が開催されるが、東京株式市場でこれらを消化するのは連休明けとなる。
基本的には決算発表本格化を前に、売買手控えで様子見姿勢の強い地合いが続くと想定。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大傾向が続く中では市場の空白はリスクとして意識されやすく、大型連休前に上値は追いづらいだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
 
29049.78  均衡表基準線(週足)
28993.25  26週移動平均線
28906.23  75日移動平均線
28796.96  均衡表雲上限(日足)
28722.31  13週移動平均線
28719.37  均衡表雲下限(日足)
28703.00  25日移動平均線
28450.13  均衡表転換線(週足)
28450.13  均衡表基準線(日足)
28375.53  ボリンジャー:-1σ(26週)
28353.06  6日移動平均線
28309.81  ボリンジャー:-1σ(25日)
28269.78  ボリンジャー:-1σ(13週)
28135.86  均衡表転換線(日足)
 
28003.08  ★日経平均株価16日終値
 
27916.61  ボリンジャー:-2σ(25日)
27817.24  ボリンジャー:-2σ(13週)
27757.82  ボリンジャー:-2σ(26週)
27650.74  200日移動平均線
27523.42  ボリンジャー:-3σ(25日)
27364.70  ボリンジャー:-3σ(13週)
27140.10  ボリンジャー:-3σ(26週)
26392.63  均衡表雲上限(週足)
 
 
ローソク足は小陰線で終了。短い胴体部分から上下それぞれに長いヒゲを出す十字線を示現し、25日線の下降継続と合わせて上値の重さを窺わせる一方、下値での一定の買い需要も確認した格好。
一目均衡表の遅行線は日足ベースでは三役逆転下にあって弱気シグナルを増大したほか、週足でも弱気シグナルを発生した。RSI(14日ベース)は31.62%と売られ過ぎゾーンの目安となる30%ラインに接近しているが、25日線との下方乖離率は2.44%にとどまって下値余地を示唆している。
 
 
 

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