[概況]
13日の欧米為替市場は、パウエルFRB議長の発言を受けリスク回避の流れとなった。この日、議長は講演で、米経済は新型コロナウイルスの感染拡大を受け「長期にわたり低迷し所得も停滞する恐れがある」「見通しは極めて不透明、下向きリスクは大きい」との考えを示した。これにより、米経済の先行き不透明感が強まり、為替市場はリスク回避へ傾斜しというわけだ。
ただ、注目されたマイナス金利については「現時点で検討の対象ではない」と明確に否定したため、米ドル円の下落は他通貨に比べて軽微だった。昨夜の米ドル円は、安値106.735円まで下落した後は買い戻され、終値は107.020円である。さて、この後の米ドル円は、マイナス金利の懸念が払拭されたことで、底堅い展開を予想する。
一方で上値を見ると、一目均衡表の雲の上限(107.10円近辺)が立ちはだかっており、まず同水準を突破することがポイントとなりそうか。
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