8日の日経平均株価は大幅続伸し、2万7872円(前日比344円高)引けとなった。朝方は、7日の米国株高を受け、買いが先行した。主力株中心に堅調となり、上げ幅は一時400円を超えた。その後は、戻り売りや利益確定売りに抑えられ、引けにかけて徐々に上値が重くなったが、下値は限定された。チャート上では、日足一目均衡表上の「雲」を突破したことで、先高期待が一段と高まる公算もある。
あす9日の主要株価指数は底堅い展開か。
8日投開票の米中間選挙について、上院と下院で多数党が異なる「ねじれ議会」が観測されるが、市場では好意的にとらえ、7日の米国株高につながった。「バイデン米大統領は大規模な財政刺激策がとれず、国債発行が抑制され、金利低下につながるとの期待感」が指摘された。また、米大統領が掲げる企業・富裕層への増税など相場を冷やす法案が成立しにくくなるとの読みもあり、あすも相場の下支え要因になる可能性がある。加えて、米中間選挙後の米株高アノマリーも意識され、売り込みにくい面もあるだろう。
もし、9月13日の戻り高値2万8659円を超えるような派手な上昇が見られるようなら、しばらくは日本株に資金が流入しやすい状況が続くだろう。売られる場合はきょう強かったソフトバンクG、レーザーテック、東京エレクトロンなどが逆回転で下げを主導することになると思われる。ただ、個別に決算の良いものなどは米国の政治情勢を気にすることなく買いが入る可能性が高い。
25日線(2万7104円、8日時点)を割り込むような派手な下げになってしまうと厳しいが、2万7500円辺りで下げ止まるようなら、基調は上とみておいた方が良いだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
29011.01 ボリンジャー:+2σ(13週)
28956.14 ボリンジャー:+2σ(26週)
28396.44 ボリンジャー:+3σ(25日)
28250.52 ボリンジャー:+1σ(13週)
28143.69 ボリンジャー:+1σ(26週)
27965.71 ボリンジャー:+2σ(25日)
27872.11 ★日経平均株価8日終値
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27624.10 75日移動平均線
27588.21 6日移動平均線
27534.97 ボリンジャー:+1σ(25日)
27514.18 均衡表雲上限(日足)
27490.04 13週移動平均線
27462.18 均衡表転換線(日足)
27371.50 均衡表基準線(週足)
27331.25 26週移動平均線
27199.74 新値三本足陰転値
27154.88 200日移動平均線
27140.86 均衡表転換線(週足)
27128.79 均衡表雲下限(週足)
27104.23 25日移動平均線
ローソク足はマドを空けて中陽線を引き、75日移動平均線(2万7624.10円)を下回ることなく推移した。一目均衡表では終値の雲上限突破で三役好転が完成。転換線とその下を走る基準線はともに上向きで引け、強気相場延長を示唆している。週足ベースで下値が5週連続で、上値が4週連続でそれぞれ切り上がっていることも強気材料として意識される。
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