28日午前の日経平均株価は小幅に続伸した。午前の終値は前日比34円46銭高の2万2945円67銭。前日の米株高を好感した買いがやや優勢だった。
東証株価指数(TOPIX)は0.20ポイント高の1829.99と、ともに小幅続伸した。
11月の鉱工業生産指数は前月に比べ0.6%上昇した。経産省は生産の基調判断を「持ち直している」に引き上げた。この表現は約22年ぶりだ。
半導体製造装置の好調ぶりなど内容が伝わるにつれて次第に評価する買いが入った。信越化や東エレク、日東電といった日経平均への寄与度が大きい半導体関連株の上昇につながった。
取引参加者である海外投資家は海外市場と同様に少なく、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を連日下回っている。「(28日も)今年最少だった25日(1兆5458億円)並みの水準」とされ、閑散な展開が続いている。
取引の中心にいる個人投資家の関心は新興企業市場や中小型株に向かい、「直近上場した新顔銘柄などは大にぎわい」。市場関係者は新規上場などきっかけに売買に厚みが増すことを期待している。「個人投資家に勧めやすいサイズの銘柄が堅調なことは良い」との声も出ていた。
東証1部の出来高は4億3437万株、売買代金は7268億円で、騰落銘柄数は値上がり1023銘柄、値下がり914銘柄、変わらず125銘柄だった.
個別銘柄では、住友鉱が商いを集め、ソフトバンクGは反発。三井物、三菱商が買われ、信越化、東エレク、SUMCO、ソニーの半導体関連株は値を上げ、SGHD、神戸鋼、川崎重は堅調。エーザイ、ニトリホールディングスなども上昇した。ミタチ産業、ヒマラヤが大幅高、横河ブリッジホールディングス、サイボウズも値を飛ばした。
半面、三菱UFJ、三井住友も売りに押された。任天堂は値を消した。キヤノンが下押し、日水は軟調。ファーストリテが安く、JXTGがさえない。オプトランは急落、ヤーマン、カチタスも大きく下げた。
東証2部指数は前日比21.62ポイント高の7246.42ポイントと続伸。値上がり銘柄数は247、値下がり銘柄数は172となった。
個別では、セブンシーズホールディングスが一時ストップ高と値を飛ばした。まんだらけ、マックスバリュ東北、タビオ、ユタカフーズなど18銘柄は年初来高値を更新。児玉化学工業、中央ビルト工業、要興業、アサヒ衛陶、黒谷が買われた。
一方、省電舎ホールディングス、オプティマスグループ、カワタ、フライトホールディングス、コメ兵が売られた。
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