26日午前の日経平均株価は続落し、前日比31円38銭(0.11%)安の2万7693円42銭で前場を終えた。
きょう前場は、強弱観対立のなか狭いゾーンで売り買いを交錯。日経平均は朝方こそ高く始まったものの、その後はじりじりと下値を切り下げる展開となり、前引けは小幅マイナス圏で着地した。前日の米国株市場では主要3指数がいずれも上昇し、ナスダック総合指数とS&P500指数は連日の過去最高値更新となったが、上げ幅は限定的であったことから、東京市場でも買い気は盛り上がらず上値の重い展開となった。
業種別では商社や海運などの下落が目立った。ワクチン接種の普及期待で空運や鉄道には期待先行の買いも入ったが、全体を押し上げるほどの力にはならなかった。27日には米国で国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)を控え、イベント前に持ち高を一方向に傾ける展開にはなりづらかった。
市場では「ジャクソンホール会議でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演内容を確認したいとして様子見姿勢が強まり、不安定な値動きとなった」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅に反落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9616億円、売買高は4億1772万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1058と、全体の約5割だった。値上がりは985、変わらずは137銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、海運業、その他製品などが下落。上昇は空運業、鉄鋼、陸運業など。
個別では、郵船や任天堂が軟調で、ソフトバンクGやトヨタ自は小安い。塩野義製薬は利益確定売り優勢で3%の下落。また、タカショーが好決算ながら材料出尽くし感から売られ、東証1部下落率上位に顔を出している。ソニーグループ、セブン&アイ・ホールディングスが安く、リクルートホールディングスも値を下げた。東邦アセチレンも大きく利食われた。
半面、売買代金トップのレーザーテックが4%の上昇。前日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇し、東京エレクトロンなどの堅調ぶりも目立つ。日本製鉄、日本航空が買い優勢、東芝も堅調だった。双信電機が急騰し値上がり率トップ、ダブル・スコープなども物色人気となった。
東証2部株価指数は前日比15.63ポイント高の7557.58ポイントと4日続伸した。
出来高は7724万株。値上がり銘柄数は204、値下がり銘柄数は145となった。
個別では、ICDAホールディングス、バイク王&カンパニー、オーベクス、ヴィスコ・テクノロジーズ、安楽亭など6銘柄が年初来高値を更新。川口化学工業、ユニバンス、リミックスポイント、宮入バルブ製作所、カンダホールディングスが買われた。
一方、川本産業、イトーヨーギョーが年初来安値を更新。大丸エナウィン、北日本紡績、小池酸素工業、アクロディア、アウンコンサルティングが売られた。
