小幅続落、利益確定売り

  
8日午前の日経平均株価は続落し、前日比72円33銭安の2万6475円11銭で前場を終えた。
 
米国の追加経済対策の早期成立期待が後退してダウ工業株30種平均やS&P500指数が下落した流れが東京株式市場でも続き、前場は景気敏感株が全般に軟調だった。
ただ、巣ごもり消費関連など、新型コロナウイルスがまん延する中での需要拡大が見込まれる「ウィズコロナ」銘柄には買いが入った。朝方220円安まで押された日経平均も、売り一巡後は下げ幅を縮めるなど底堅さを見せた。
 
新型コロナの感染拡大で米カリフォルニア州の多数の自治体が、集中治療室の病床不足を受けて不必要な外出を禁じる自宅待機命令を発動したと伝わり、景気の先行きに対する不透明感を高めた。米国の追加経済対策をめぐる与野党協議に大きな進展を示す報道がなかったことも心理的な重荷となった。
 
一方、米ナスダック総合株価指数は前日に上昇しており、東京市場でも半導体関連株やハイテク株が買われた。菅義偉首相が8日、追加経済対策の事業規模が73.6兆円、財政支出は40兆円になると表明。政府が大規模な財政出動を続けることも支えとなった。
 
市場では、「新型コロナの感染拡大を警戒した売りと、ワクチン投入や財政出動を期待した買いの綱引きとなるなか、短期的な過熱感もあり売りが優勢となっている」としていた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9705億円、売買高は5億301万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は773、値上がりは1273、変わらずは125だった。
 


業種別株価指数(33業種)は空運業、医薬品、石油・石炭製品などが下落。上昇はサービス業、建設業、鉄鋼など。
 
個別では、ソフトバンクG、ファーストリテ、第一三共、ファナック、オリンパス、スズキ、ホンダ、JAL、ENEOSが安い。ファナック、日本電産は売られた。
 
一方、積水ハウスは大幅続伸。エムスリー、東エレク、岩谷産などは買われた。ブイキューブは大幅高。トヨタはしっかり。JFEが堅調で、任天堂、リクルートHDは反発した。
 
東証2部株価指数は前日比41.32ポイント高の6672.06ポイントと反発した。
出来高1億2822万株。値上がり銘柄数は204、値下がり銘柄数は171となった。
 
個別では,中国工業がストップ高。三井金属エンジニアリング、ヒラノテクシード、加地テック、マックスバリュ西日本など5銘柄は年初来高値を更新。セキド、クシム、大日本コンサルタント、ツインバード工業、ファーマフーズが買われた。
 
一方、インスペックが一時ストップ安と急落した。サイバーステップ、梅の花、ムーンバットは年初来安値を更新。省電舎ホールディングス、アマテイ、東京コスモス電機、松尾電機、日本パワーファスニングが売られた。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次