小幅続伸も利益確定売り

25日午前の日経平均株価は小幅に続伸し、前日比1円01銭高の2万7733円11銭で前場を終えた。
前場は、前日の米国株市場でNYダウなど主要指数が揃って上昇し、ナスダック総合指数とS&P500指数が最高値を更新したことを受け、リスクをとる動きが優勢となった。前場終盤に利益確定売り圧力が顕在化して急速に上げ幅を縮小、一時マイナス圏に沈む場面もあったが、前引けはわずかに前日終値を上回って着地した。
 
手掛かり材料難のなか、無難通過が想定線といえども、27日に開催される米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を見極めたいとの思惑も強まりやすい。
 
市場では「新型コロナウイルスの感染再拡大などへの懸念は根強く、積極的に上値を追える雰囲気ではない」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1147億円、売買高は4億7730万株だった。
 
東証1部の値上がり銘柄数は997と、全体の4割強にとどまった。値下がりは1057銘柄、変わらずは131銘柄だった。
 
 


セクター別では鉱業、輸送用機器、鉄鋼などが上昇率上位に並んでいる一方、小売業、化学、パルプ・紙などが下落率上位に並んでいる。
 
個別では、前日の米株市場の動向を映した物色となっており、INPEX、日本製鉄、JFE、UACJ、DOWA、三井金などの資源関連株が大きく上昇している。売買代金トップのソフトバンクグループが堅調、トヨタ自動車も高い。塩野義製薬が値を飛ばし、ベイカレント・コンサルティングも大幅高。東邦アセチレンが値上がり率トップに買われ、大真空も急騰した。また、アルミ大手のUACJも、ダイキンが主力のエアコンに使用する素材を銅からアルミニウムに切り替える方針との報道が追加の支援材料になっているようだ。
 
半面、東京エレクトロンが軟調、信越化学工業も冴えない。キーエンスも売りに押された。公募・売出実施による希薄化や需給悪化懸念からコロワイドが急落。業績上方修正を発表も出尽くし感が優勢となった内田洋行は、朝方は買いが先行したものの伸び悩んで反落。ジェイリースも大幅安。名村造船所大きく水準を切り下げた。
 
 
東証2部株価指数は前日比24.04ポイント高の7543.78ポイントと3日続伸した。
出来高は7851万株。値上がり銘柄数は220、値下がり銘柄数は161となった。
 
個別では、大丸エナウィンが一時ストップ高と値を飛ばした。バイク王&カンパニー、北日本紡績、西川ゴム工業、安楽亭など5銘柄は年初来高値を更新。宮入バルブ製作所、土屋ホールディングス、コメ兵ホールディングス、SIG、フライトホールディングスが買われた。
 
一方、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、木村工機、ピクセラ、DNホールディングス、日住サービスが年初来安値を更新。FRACTALE、玉井商船、アウンコンサルティング、大運、兵機海運が売られた。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次