22日午前の日経平均株価は小幅に続伸し、前日比31円21銭(0.11%)高の2万8548円80銭となった。
前日の米国株市場でNYダウなど主要株指数が揃って大幅に上昇したことを受け東京株式市場でも主力の値がさ株を中心に買いが先行した。リスク選好ムードとなったが、日経平均は前日に欧米株に先立って大きく水準を切り上げていたこともあり、目先筋の利益確定売りで上値は重かった。
25日移動平均線が上値の抵抗ラインとなっている。業種別では空運や資源関連株が買われ、自動車株や小売り関連株などに下げるものが目立つ。海外投資家がクリスマス休暇に入っている関係で商いは盛り上がりを欠いており、前場の売買代金は1兆円を割り込んだ。
チャート上では日足ベースの25日移動平均(約2万8670円)が上値抵抗として意識された。日経平均は下げに転じる場面もあった。
市場からは「朝方の上昇で最後の買い戻しを終え、戻れば戻り売りに抑えられる状況だ。オミクロン株の感染者が増え、警戒感は高まることがあっても収まることはなく、買いづらい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は下落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9744億円、売買高は4億3175万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1213と、全体の5割強を占めた。値下がりは849、変わらずは121銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は空運業、鉱業、証券・商品先物取引業などが上昇。下落はパルプ・紙、輸送用機器、非鉄金属など。
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)や東京エレクトロンが買い優勢、ソニーグループも上昇した。リクルートホールディングスも堅調。神栄がストップ高に買われ、FPGは大商いで急伸。空運株の上昇も目立った。低位株では日本エンタープライズが買われた。
半面、任天堂が軟調、村田製作所も売りに押された。日本M&Aセンターホールディングスが売られ、デンソーも安い。三菱ロジスネクストが急落、日本オラクルも大幅安となった。ツルハホールディングス、ワコムなどの下げも目立つ。郵船などの海運株も売られた。
東証2部株価指数は前日比27.18ポイント高の7425.27ポイントと続伸した。
出来高は1億7533万株。値上がり銘柄数は241、値下がり銘柄数は150となった。
個別では、湖北工業が一時ストップ高と値を飛ばした。スーパーバッグ、ユニバンスなど3銘柄は年初来高値を更新。Abalance、クシム、コメ兵ホールディングス、セキド、リスクモンスターが買われた。
一方、リミックスポイントが一時ストップ安と急落した。中央ビルト工業、福留ハム、ライフドリンク カンパニー、SANKO MARKETING FOODS、エスビー食品など24銘柄は年初来安値を更新。関門海、浅香工業、東京ソワール、ぷらっとホーム、エスティックが売られた。
