23日午前の日経平均株価は続伸し、前日比89円25銭高の2万8651円46銭で終えた。
きょう前場の東京株式市場は主力銘柄をはじめ上値を追う銘柄が多く、日経平均株価は続伸した。前日の欧米株が全面高に買われたことで、リスクを取る動きを後押しした。景気敏感株などを中心に東証1部全体の6割強の銘柄が上昇している。ただ、2万8000円台後半は戻り売り圧力も強く日経平均の上げ幅は限定的だった。海外投資家のクリスマス休暇に伴い売買代金は低調で1兆円台を下回っている。
市場参加者が少なくなる中、朝方の買いが一巡した後は小幅な値動きにとどまった。
幅広い銘柄に買いが入り、海運や自動車といった景気敏感業種の上昇が目立った。中国のインフラ投資拡大への期待から、中国景気の下振れ懸念が和らいだとの見方があった。非鉄金属や鉄鉱石など資源価格の持ち直しを背景に、非鉄や総合商社にも買いが入った。
チャート上では、25日移動平均線(2万8670円、22日時点)が上値抵抗となっている。26週移動平均(2万8659円、22日時点)を回復できるかどうかも意識されているようだ。
23日午前の新興市場では東証マザーズ指数が朝高後、下落に転じた。マザーズ市場では個人投資家の参加者が多く「マザーズ指数が下げ止まっておらず、個人の投資マインドが改善していないのではないか」との指摘があった。
市場では「株価指数が停滞するなか、年末特有の個別株物色中心の動きが大納会まで続きそうだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも続伸した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9211億円、売買高は3億9563万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1350と、全体の約6割を占めた。値下がりは713、変わらずは119銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は鉱業、海運業、卸売業などが上昇。下落は医薬品、小売業、電気・ガス業など。
個別では、東急不HDは大幅高。レーザーテックが売買代金トップで大きく上昇、日本郵船、商船三井など海運大手も高い。任天堂、三井金、ホンダ、三井物が上昇し、リクルートホールディングス、ソニーグループなども値を上げた。ディー・エル・イーがストップ高となり、アステリアも急騰した。
半面、日立製作所、日製鋼、NECが安く、ファーストリテイリングも軟調。ペプチドリームも売りに押された。エーザイが急落、日水製薬なども安い。
東証2部株価指数は前日比24.34ポイント高の7473.10ポイントと3日続伸した。
出来高は1億6736万株。値上がり銘柄数は213、値下がり銘柄数は172となった。
個別では、スーパーバッグが一時ストップ高と値を飛ばした。上村工業、湖北工業、ユニバンスなど4銘柄は年初来高値を更新。松尾電機、東京ソワール、ヒラノテクシード、YE DIGITAL、ライフドリンク カンパニーが買われた。
一方、フュートレック、SANKO MARKETING FOODS、日本調理機、関門海、フライトホールディングスなど22銘柄が年初来安値を更新。トラスト、ロブテックス、デュアルタップ、青山財産ネットワークス、Abalanceが売られた。
