2日午前の日経平均株価は小幅に続伸し、午前終値は前日比24円99銭高の2万8476円01銭だった。東証株価指数(TOPIX)は4.09ポイント安の1976.70で取引を終えた。
きょう前場は、前日の米株市場が高安まちまちであったことから様子見気分が広がった。今週に入ってから、日経平均は3営業日で800円以上も上昇していたことで、目先利益確定売りも想定されるところだった。
朝方は主力株中心に広範囲に買われ高く始まったものの、徐々に上値の重さが意識され手仕舞い売りを誘発。ただ、半導体関連などのハイテク値がさ株が買いを集めたことで日経平均はプラス圏を維持した。
米長期金利が低位にとどまっていることもあって、高PER(株価収益率)のグロース(成長)株の一部に買いが集まり、日経平均は取引時間中としては約1カ月半ぶりに2万8600円を上回る場面があった。
米雇用サービス会社ADPが1日発表した8月の全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)の増加幅が市場予想を下回った。「新型コロナウイルスで感染力が強いインド型(デルタ型)の感染拡大が相場の上値を抑える要因として引き続き意識されている」との見方があった。
市場では「今回の戻りに乗り遅れた投資家の買いで底堅いようだが、2万9000円近辺は、以前もみ合いとなった水準だけに、上値追い風には材料が欲しいところ」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は5億4845万株、売買代金は1兆3537億円。騰落銘柄数は値上がり696銘柄、値下がり1362銘柄、変わらず126銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は金属製品、その他製品、情報・通信業などが上昇。下落は陸運業、鉄鋼、空運業など。
個別では、レーザーテックが売買代金トップで大幅高、ルネサスエレクトロニクスなども高い。任天堂が上昇したほか、三菱ガス化学、村田製作所、アドテスト、東エレク、ネクソン、エムスリーも買われた。東京機械製作所が連日のストップ高となり、KeePer技研も値を飛ばした。
半面、JR東日本、JR西日本、東急など鉄道株の下げが目立った。エイチ・アイ・エスの下げも目立つ。日本製鉄など鉄鋼株も利食われた。宮越ホールディングスが急落、アトラエも10営業日ぶりに急反落した。
東証2部株価指数は前日比12.23ポイント安の7679.17ポイントと4日ぶり反落した。
出来高は6018万株。値上がり銘柄数は150、値下がり銘柄数は214となった。
個別では音通が年初来安値を更新。鈴与シンワート、バイク王&カンパニー、SIG、小池酸素工業、さいか屋が売られた。
一方、コメ兵ホールディングス、ダイショー、アヲハタ、FRACTALE、日本ピグメントなど11銘柄が年初来高値を更新。ユニバンス、東京コスモス電機、シャルレ、大運、リミックスポイントが買われた。
