16日午前の日経平均株価は続伸し、前日比64円46銭高の2万9841円26銭で前場を終えた。
前日の米国株市場でのNYダウやナスダック総合指数など主要株指数の上昇一服を受けて気迷いムード。朝方は売り買い交錯のなか日経平均はやや軟調なスタートとなったが、その後は買いが優勢となり、日経平均は一時180円あまりの上昇をみせる場面があった。
金利上昇が追い風になりやすい保険など景気敏感株の一角に買いが入った。
しかし、主力株への買いが続かず、日経平均は伸び悩む展開となり、前引けにかけ上げ幅を縮小した。
日経平均は11時前に2万9960円と、3万円の節目に接近する場面があった。バイデン米大統領と中国の習近平国家主席が16日午前(米東部時間15日夜)、オンライン形式による首脳協議を開いた。健全で安定した米中関係を構築するために対話を維持することの重要性などが指摘された。協議の内容が伝わるなか、上海総合指数や香港ハンセン指数が一時強含むと、協議を波乱なく通過したことへの安心感から日本株にも株価指数先物を通じた短期筋の買いが強まった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅続伸した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3868億円、売買高は6億147万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1220と、全体の約56%だった。値下がりは825、変わらずは135銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は保険業、鉱業、輸送用機器などが上昇。下落は海運業、サービス業、陸運業など。
個別では、レーザーテックやトヨタ自が2%超上昇し、ソフトバンクグループ(SBG)も堅調。中期経営計画が評価された村田製は3%の上昇となっている。前日ストップ高のスノーピークは商いを伴って大幅続伸。アドテスト、第一三共が上昇した。また、決算発表銘柄ではトレックスセミやテスHDが急伸し、チェンジが東証1部上昇率トップとなっている
一方、リクルート、エムスリー、テルモ、エーザイが下落した。郵船や川崎船、商船三井といった海運株も軟調ぶりが目立つ。また。ヤーマンは上期業績を上方修正したが市場の期待に届かなかったとみられ、東証1部下落率トップとなっている。
東証2部株価指数は前日比8.29ポイント高の7710.80ポイントと5日続伸した。
出来高2億1554万株。値上がり銘柄数は192、値下がり銘柄数は174となった。
個別では、ウェルス・マネジメント、タカトリ、テラプローブ、クレステック、ノダが年初来高値を更新。オプティマスグループ、アドテック プラズマ テクノロジー、アサヒペン、ユニバンス、松尾電機が買われた。
一方、技研ホールディングス、エスビー食品、STIフードホールディングス、日本調理機、日創プロニティなど13銘柄が年初来安値を更新。ウインテスト、東京コスモス電機、上村工業、Abalance、ヒラノテクシードが売られた。
