5日午前の日経平均株価は小幅に続伸し、前日比11円43銭(0.04%)高の2万9313円22銭となった。
主力の大型株や輸出関連株に買いが入った半面、値がさの半導体関連株や成長株の下落が上値を抑えた。日経平均は前日終値(2万9301円)付近で一進一退と方向感を欠いた。
前日に日経平均が500円超の大幅高をみせたこともあり、目先利益確定の売りに上値の重い展開となった。ただ、朝方にマイナス圏に沈んだものの下値では押し目買いの動きがみられ、その後はプラス圏に切り返し、前日終値近辺で売り買いを交錯させる状況となった。米長期金利上昇を背景に保険や銀行株などが強く、為替の円安を受けて自動車株も上昇するものが目立った。
連日で高値を更新したトヨタをはじめとする大型株の上昇が相場を下支えした。市場では「一段の米長期金利上昇にも耐えられるような大型の優良株に資金が向かっている」との声が聞かれた。
一方、4日の米ハイテク株安を受け、半導体関連株が下落し相場の重荷となった。米長期金利の上昇で割高感が意識される高PER(株価収益率)銘柄も売りが目立った。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5981億円、売買高は6億4280万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は961、値下がりは1136、変わらずは88銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は保険業、鉱業、輸送用機器などが上昇。下落は精密機器、サービス業、医薬品など。
個別では、売買代金トップとなった川崎汽船が大きく上昇したほか、トヨタ自動車も商いを伴い高い。ソニーグループも活況高となった。日立製作所が値を上げ、コマツ、コンコルディ、東京海上が上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも買いを集めた。マルマエが値を飛ばし、イーソルがり率トップに買われた。
半面、レーザーテックが利益確定売りに押され、東エレクやスクリン、ZHD、エムスリー、第一三共が下落した。ファーストリテイリングも安い。任天堂も冴えない。JMDCが急落、マネーフォワードも大幅安、Sansan、チェンジなどの下げも目立つ。
東証2部株価指数は前日比10.40ポイント安の7666.14ポイントと5日ぶり反落した。
出来高は1億1214万株。値上がり銘柄数は167、値下がり銘柄数は210となった。
個別では、ライフドリンク カンパニー、Abalance、櫻護謨、中北製作所が昨年来安値を更新。JMACS、マーチャント・バンカーズ、グローバルダイニング、青山財産ネットワークス、タカトリが売られた。
一方、明治機械がストップ高。山喜、リミックスポイント、JFEシステムズ、ニッキ、ヒラノテクシードなど8銘柄は昨年来高値を更新。加地テック、ヤシマキザイ、オーミケンシ、FDK、ウインテストが買われた。
