25日午前の日経平均株価は小幅反落し、前引けは前日比48円21銭(0.17%)安の2万8062円18銭で前場を終えた。
前日の米国市場でNYダウが349ドル高と反発したことが好感され、東京市場でも日経平均株価は寄り付きでは200円を超える上昇で取引が始まった。ただ、前日まで8日続伸となり大幅に値を上げてきたことから上値では利益確定売りが流入し、買い一巡後は売りに押され値を消した。
日経平均は24日に1月18日以来およそ2カ月ぶりの高値で終えた。短期的な急上昇により過熱感が強まったことに加え、200日移動平均線(24日時点、2万8278円)を一時的に回復したことで一服感も出た。
「ウクライナ情勢など外部環境に大きな変化はないが、投資家とすればいったん利益を確定したい。ただ、先高観は残っているようで下落を限定的にしている」とみていた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも小幅に反落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6831億円、売買高は6億3094万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1194、値上がりは861、変わらずは125だった。
セクターでは、保険業、パルプ・紙、情報・通信業などが下落率上位。一方、鉄鋼、その他製品、海運業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の55%、対して値上がり銘柄は39%となっている。
個別では、前日大きく売られた郵船、商船三井、川崎船といった海運株が反発するも伸び悩み。レーザーテックや東エレクもしっかり、その他売買代金上位では任天堂などが堅調。Jフロントは前期の事業利益が従来予想を下振れしたが、コロナ禍の長期化にもかかわらず健闘したと受け止められたようだ。また、ダイジェットなどが東証1部上昇率上位に顔を出し、麻生との資本業務提携を発表した大豊建はストップ高水準での買い気配が続いている。
一方、ソフトバンクGやキーエンスが2%前後の下落となり、ソニーG、ファストリ、ダイキン、テルモ、キーエンスもさえない。トヨタ自は小安い。また、アドバネクスなどが東証1部下落率上位に顔を出している。
東証2部指数は前日比2.42ポイント高の7257.66ポイントと12日続伸。値上がり銘柄数は206、値下がり銘柄数は184となった。
個別ではジャパンエンジンコーポレーションが一時ストップ高と値を飛ばした。サンユウ、守谷輸送機工業、ナガホリは昨年来高値を更新。オーケーエム、杉村倉庫、SDSホールディングス、フジコピアン、ケアサービスが買われた。
一方、東京自働機械製作所、ユアサ・フナショクが昨年来安値を更新。スターフライヤー、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、イクヨ、クシム、黒田精工が売られた。
