小反落、利益確定売りが優勢

9日午前の日経平均株価は小幅に反落し、前日比42円09銭(0.15%)安の2万8818円53銭で終えた。
きょう前場は、売り買い交錯で日経平均は方向感なくもみ合う展開となった。
前日の米国株市場では、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」に対する警戒感が和らぎ主要株指数が上昇したものの、やや買い疲れ感がみられた。また、東京市場でも直近2営業日で日経平均は900円以上の上昇をみせていたことから、目先筋の利益確定目的の売りが優勢となった。
ただ、下値では押し目買いが厚く下げ幅は限定的なものにとどまっている。時価総額上位の主力銘柄のソフトバンクGなどはしっかりだが、総じて安いものが多い。全体でも値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を大幅に上回っている。
 
「オミクロン型」の感染拡大への警戒感が和らぎ、空運株などに買いが入り、相場全体を下支えした。午前の中ごろまで日経平均は前日終値(2万8860円)を挟んで一進一退の展開となった。
 
午前に中国国家統計局が11月の中国の卸売物価指数(PPI)など物価統計を発表したが、波乱なしとの見方から相場への影響は限られた。
 
市場では「11月16日から12月3日までの下げ幅(2372円)の半値戻しの水準にあたる2万8800円程度で停滞するようであれば、上値の重さが意識され、再度、下値を試す場面も想定される」との慎重な声も聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも反落。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆814億円、売買高は4億5635万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1398と、全体の6割強を占めた。値上がりは657、変わらずは128銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は金属製品、繊維製品、機械などが下落。上昇は空運業、ゴム製品、情報・通信業など。
 
個別ではソフトバンクグループ(SBG)がしっかり、レーザーテック、任天堂が上昇した。日本航空、ANAホールディングスが堅調。太陽誘電、塩野義製薬なども上昇した。白銅、ファインデックスが値を飛ばし、デジタルハーツホールディングスも買われた。
 
半面、日立製作所、キーエンスなどが軟調、SUMCOも売りに押された。NCホールディングスが値下がり率トップに売られ、日立造船も大幅安。郵船や商船三井など海運株はさえない。グリーも値を下げた。
 
東証2部株価指数は前日比5.29ポイント高の7527.25ポイントと3日続伸した。
出来高は1億7028万株。値上がり銘柄数は184、値下がり銘柄数は187となった。
 
個別ではオーミケンシ、東京ソワールが一時ストップ高と値を飛ばした。エスティック、ヨネックス、ビーイングホールディングスは年初来高値を更新。パレモ・ホールディングス、ジーエルサイエンス、リミックスポイント、クシム、コメ兵ホールディングスが買われた。
 
一方、アゼアス、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、ロブテックス、くろがね工作所が年初来安値を更新。ミズホメディー、ストリーム、ナガホリ、SIGグループ、伏木海陸運送が売られた。

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