小反発6ドル高、FOMC控え様子見

18日のNYダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前週末比6ドル06セント(0.01%)高の3万4624ドル30セントで終えた。

原油高によるインフレ再燃への警戒があるなか、ディフェンシブ株の一部に買いが入り、指数を支えた。
半面、原油高が企業収益や消費の下押しにつながるとの見方もあり、ダウ平均は下落に転じる場面があった。全般に方向感に乏しい相場展開が続いた。
米原油先物相場は18日、一時1バレル92ドル台前半と昨年11月上旬以来の高値を付けた。

この日は米主要経済指標の発表などの手掛かりに乏しく、今週のFOMCを控えて動きづらい状況。ダウは朝方から方向感がない展開が続き、大半の取引時間でプラス圏の値動きだったものの、比較的狭いレンジ内にとどまった。

景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ株の一部に買いが入った。バイオ製薬のアムジェンや医薬品・医療機器のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が高かった。スマートフォンのアップルも上昇した。新型スマホの予約が好調との見方から買いが優勢だった。

15日に全米自動車労組(UAW)のストライキが始まり、自動車大手3社の一部の工場の稼働が止まった。市場では「ストライキがいつ終結するかがわからず、企業業績や経済への悪影響が懸念され、相場の重荷となった」との見方があった。

個別では、石油のシェブロンや建機のキャタピラー、飲料のコカ・コーラが買われた。一方、航空機のボーイングや化学のダウ、スポーツ用品のナイキが下落した。

ナスダック総合株価指数も小幅に反発した。前週末比1.902ポイント(0.01%)高の1万3710.237で終えた。ネット検索のアルファベットと交流サイトのメタプラットフォームズが上げた。半面、電気自動車のテスラ、英半導体設計のアーム・ホールディングスが安かった。

 


【シカゴ日本株先物概況】

18日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前週末10円高の3万3065円で終えた。
今週開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見ムードが広がる中、原油高によるインフレ懸念で業績が景気の影響を受けにくいディフェンシブ株が買われ、同日の米株式相場が小幅に上昇。日経平均先物にも買いが及んだ。

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

FTSE100 7652.94(-58.44)
 
18日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。前週末に比べ58.44ポイント(0.75%)安の7652.94で取引を終えた。今週発表の英消費者物価指数(CPI)やイングランド銀行(英中央銀行)の金融政策決定など重要イベントを前に、慎重姿勢を強めている投資家もおり、リスク資産である株式の持ち高を落とす動きが出た。医薬品や金融、資源セクターなどに売りが出た。
FTSEの構成銘柄では、住宅大手パーシモンが4.59%安、工業・電子製品大手RSグループが4.33%安、資産運用大手アバディーンが3.82%安。一方、包装資材大手モンディは3.25%高、オンライン食品販売大手オカド・グループは3.06%高、生活用品大手レキット・ベンキーザーは1.18%高だった。
 
 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15727.12(-166.41)
 
18日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反落した。前週末に比べ166.41ポイント(1.04%)安の1万5727.12で取引を終えた。原油高によるインフレ圧力の持続や、欧州中央銀行(ECB)の追加利上げが改めて意識されていることなどから、ユーロ圏の景気減速への警戒感が強い。前週末に上昇していた自動車や小売りなど消費関連銘柄が売り直された。ハイテクや金融セクターなど幅広いセクターが売られた。DAX指数を構成する40銘柄のうち、36銘柄が下落した。
 
個別では、航空機エンジン大手MTUエアロが3.53%安、医療機器のザルトリウスが3.19%安、半導体大手インフィニオンが2.92%安。半面、防衛大手ラインメタルは1.73%高、ヘルスケア大手フレゼニウスは0.97%高、商用車大手ダイムラー・トラックは0.81%高と買われた。
 
 
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7276.14(-102.68)
フランスCAC40種指数は1.39%安だった。
他の欧州市場では、新たな事業戦略に対する失望感から仏金融大手ソシエテ・ジェネラルが急落し、銀行株を中心に売りが膨らんだ。
 

 

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