小反発も手掛かり難で様子見

19日午前の日経平均株価は反発した。午前終値は前日比50円68銭高の2万3101円76銭だった。
取引開始直後は、円高や半導体関連株で構成される米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下落を受けて電子部品株中心に売られ、日経平均の下げ幅が一時前日比100円近くに広がった。
しかし、円相場の上昇一服で下値不安感が和らいだ上、新型コロナウイルスの感染拡大で株価が落ち込んでいた内需関連株などには押し目買いが入り、日経平均も徐々に切り返す展開となった。投資事業を手掛け、米国株高の恩恵を受けやすいソフトバンクグループが堅調で、1銘柄で日経平均を26円押し上げた。
 
ただ、米国の追加経済対策の不透明感が強まっていることもあり、日経平均の上値は限定的だった。寄り付き前発表の6月の機械受注統計で設備投資に慎重な姿勢が示され、ファナックやダイフクなどの関連銘柄は安く推移する場面があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8334億円、売買高は4億4742万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は908と、全体の約4割を占めた。値下がりは1110、変わらずは134銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、不動産業、その他金融業、ゴム製品などが上昇し、下落はパルプ・紙、機械、金属製品など。
 
個別銘柄では「大衆薬事業を米投資ファンドに売却する」と伝わった武田は2カ月ぶり高値を付けた。18日に自社株買いを発表した信越化やテルモ、ファストリ、NTTデータ、三井不、菱地所、JPX、ブリヂストンが買われた。
 
一方、米ファンドの株売却が明らかになったソニーは軟調。東エレク、アドテスト、太陽誘電、王子HD、キーエンス、SMC、SUMCO、ミネベアが下げた。トヨタ、三菱UFJ、三井住友も下押した。
 
東証2部株価指数は前日比9.96ポイント安の6610.27ポイントと反落した。
出来高6762万株。値上がり銘柄数は181、値下がり銘柄数は186となった。
 
個別では、フレンドリー、FDK、萬世電機、ネポン、ツインバード工業は値下がり率上位に売られた。
 
一方、魚喜、エスビー食品、日本食品化工、日本製麻、中国工業など6銘柄が年初来高値を更新。アクロディア、パレモ・ホールディングス、GMOペパボ、クシム、高田工業所が買われた。
 

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