小反発、ダウ平均上昇を好感も円高受け値を消す場面も

 
27日午前の日経平均株価は小幅ながら反発した。前日比48円72銭高の2万2635円59銭で前場を終えた。
中国・上海株の下げを嫌気した売りが出たものの、米欧の通商摩擦への懸念後退で26日の米ダウ工業株30種平均が上昇したのを好感した買いが優勢だった。
取引開始直後から反発し、上げ幅を一時前日比100円超に広げた。
前日に大きく下げたファナックやソフトバンクといった主力の値がさ株に買い戻しが広がった。京セラやキーエンスなど、来週に決算発表が相次ぐ電子部品関連や、陸運など内需関連株が買われたのも相場全体を押し上げた。
 
もっとも、相場の上値を追う動きは乏しかった。
日銀が固定利回り方式で無制限に国債を買い入れる指し値オペを通知せず、外国為替市場で円相場が1ドル=110円台後半に下げ渋る場面があった。
中国・上海の株式相場が下げ幅を広げたことで、株価指数先物に短期目線の投資家による売りが増え、前場終盤に上げ幅を縮小して前日終値近辺まで水準を落とす場面もあった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆416億円、売買高は6億7300万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1376と、全体の6割強を占めた。値下がりは624、変わらずは99銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、陸運業、鉱業、空運業の上昇が目立ち、下落は、証券・商品先物取引業、医薬品、繊維製品など。
 

個別では、信越化やアドテストなど業績が好調な半導体関連が高い。1~6月期が過去最高益となった花王も上昇。前日に急落したエーザイは買いが優勢だった。コマツ、トヨタ自動車もしっかり。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクもしっかり。ネットワンシステムズが値上がり率トップに買われ、システナ、日立金属も値を飛ばした。
 
一方、4~6月期に大幅減益となった野村が安い。27日の取引時間中に決算を発表した岡三や東海東京も下げた。ファーストリテイリングが冴えず、サイバーエージェント、スタートトゥデイが安い。LIFULLが急落、インソース、千趣会も大きく売られた。
 
東証2部株価指数は前日比32.84ポイント安の7404.37ポイントと4日ぶり反落した。
出来高3823万株。値上がり銘柄数は199、値下がり銘柄数は193となった。
 
個別では、ダイナパック、トリニティ工業が年初来安値を更新。ダイトーケミックス、ファステップス、ネポン、クロスキャット、プレミアグループが売られた。
 
一方、日本電通、テクノ菱和、エスティック、イワキ、ヒガシトゥエンティワンが年初来高値を更新。赤阪鐵工所、三社電機製作所、田岡化学工業、東京自働機械製作所、セイヒョーが買われた。

 

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