16日午前の日経平均株価は反発し、午前の終値は前日比18円68銭高の2万0424円33銭だった。東証株価指数(TOPIX)は2.48ポイント高の1486.33と、それぞれ小幅に上昇して午前の取引を終えた。
景気減速への懸念から前日の欧州主要市場やナスダック市場で株価が下落した流れを受けて、16日の日経平均株価も売りが先行した。ただ、為替が1ドル=106円台前半と前日午後3時時点よりやや円安・ドル高だったほか、中国の上海株や香港株の上昇を受けてヘッジファンドが買い戻しに転じた。
中国人民銀行(中央銀行)が16日に公表した対ドルでの人民元取引の基準値は3日ぶりに元安方向となったが、小幅な元安・ドル高水準にとどまったことで、株価指数先物の買い戻しに弾みがついた。
ただ、市場では「上値では指し値売り注文が多く、大幅な上昇は期待しにくい」との指摘があった。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8390億円、売買高は4億6799万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1240、値下がりは793、変わらずは113だった。
業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、小売業、陸運業などが上昇し、電気機器、輸送用機器、銀行業は下落した。
個別では、トヨタ自動車やキヤノンが高く、三井不動産や三菱地所など不動産株が上伸。東京エレクトロンやSCREENホールディングスなど半導体関連株が値を上げた。野村やOLC、小野薬が上昇した。
半面、村田製や信越化が安い。スズキやコマツのほか、ソフトバンクグループやファーストリテイリングは安い。
東証2部株価指数は前日比34.12ポイント高の6348.84ポイントと反発した。
出来高6974万株。値上がり銘柄数は201、値下がり銘柄数は159となった。
個別では、那須電機鉄工がストップ高。ウェルス・マネジメント、天昇電気工業など3銘柄は年初来高値を更新。日本パワーファスニング、エヌリンクス、フライトホールディングス、インタートレード、ビットワングループが買われた。
一方、あじかん、東海ソフト、マイスターエンジニアリング、京進、ニチリンなど9銘柄が年初来安値を更新。サイバーステップ、リスクモンスター、鈴与シンワート、Abalance、ネポンが売られた。
