好地合い継続か

 
1日の日経平均株価は、前日比742円80銭高の3万1601円65銭と大幅に続伸し、高値で取引を終えた。終値ベースで心理的なフシ目の3万1000円を超え、3万1500円を上回るのは、10月18日(3万2042円)以来、2週間ぶり。
 
1Qが大幅な増益となったレーザーテックが7.8%高。村田製作所や三菱電機が決算を材料に2桁の上昇率となるなど騰勢を強めた。通期の見通しを引き上げたJTが連日で年初来高値を更新。上期決算や大規模な自己株取得の発表が好感されたワコムがストップ高となった。業種では川崎汽船など海運株や、三井住友など銀行株に強く買われるものが多かった。
 
 
2日の日経平均株価は、現地1日にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果と、その後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見の影響を受けそうだ。
現地10月31日には、今回のFOMC関して、政策金利が据え置かれるとの見方が優勢となり、買い戻しの動きを誘った。想定通りに金利が維持されるとなった場合には、日本株にも好影響が見込まれる。

ただ、市場では「米国のインフレ率は高止まりしていることから、パウエル議長が慎重姿勢を維持してインフレ抑制的な発言を行う可能性もあり注意したい」との声が聞かれた。
 
国内は来週も決算発表が多い。米国株が暴落するようなことにならない限り、下に値幅が出たとしても押し目は拾われるだろう。米国株が大きく下げなかった場合には、売り方の買い戻しが急がれて踏み上げ的な上昇となる展開にも期待が持てる。日経平均はもう一段水準を切り上げて25日線(3万1468円、1日時点)を明確に上回っておきたいところ。そうなった場合には、底打ち感が鮮明となり、来週も好地合いが継続する公算が大きい。 
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(1日現在)
 
32708.25  均衡表雲上限(日足)
32580.11  ボリンジャー:+2σ(25日)
32454.78  均衡表雲下限(日足)
32163.31  75日移動平均線
32060.99  均衡表転換線(週足)
32024.15  ボリンジャー:+1σ(25日)
32016.83  26週移動平均線
31986.36  13週移動平均線
 
31601.65  ★日経平均株価1日終値
 
31565.54  均衡表基準線(日足)
31468.19  25日移動平均線
31352.35  均衡表基準線(週足)
31257.55  ボリンジャー:-1σ(13週)
31085.38  ボリンジャー:-1σ(26週)
31069.97  均衡表転換線(日足)
31003.48  6日移動平均線
30912.23  ボリンジャー:-1σ(25日)
30528.75  ボリンジャー:-2σ(13週)
30526.88   新値三本足陰転値
30383.03  200日移動平均線
30356.27  ボリンジャー:-2σ(25日)
30153.93  ボリンジャー:-2σ(26週)
29800.31  ボリンジャー:-3σ(25日)
 
 
ローソク足はマドを空けて上昇。上向きに転じた5日移動平均線を上放れ、陽の丸坊主に近い形状を描いて強い買い意欲を窺わせた。一方、25日線や一目均衡表の転換線と基準線はいずれも下向きで終了。直近では10月12、13日に終値が25日線を上回った後、再び25日線下方に押し返されている。今後は25日線付近での値固めの成否が反騰トレンド入りを判断するポイントとなろう。
 

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