30日の大納会の日経平均株価は続落。115円17銭安の2万8791円71銭(出来高概算7億2000万株)で取引を終えた。
前日のナスダックの続落や、年末年始休暇を前にポジション調整の動きが優勢となり、寄り付き直後には2万8579円49銭まで下押す場面もあった。ただし、25日線(約2万8490円水準)に接近すると押し目を拾う動きも散見され、下げ渋る展開だった
■本日のポイント
1.日経平均は115円安と続落、一時300円超安も下げ縮小
2.「大納会」で市場参加者は限定的、売買代金も低調に推移
3.21年の日経平均の騰落率は4.9%高と3年連続上昇
4.「オミクロン株」の感染拡大を警戒し空運株や鉄道株が軟調
5.田中化研や日本電解、フェローテクなど個別材料株が高い
昨年の年末値が2万7444円で、年間では4.9%高。月間では最もパフォーマンスが良かったのが9月で4.9%高、最も悪かったのが7月で5.2%安となった。
日銀のETFの買い入れルール変更の影響もあり、TOPIXが10.4%高と日経平均を大きくアウトパフォームした。ほかではREIT指数(15.8%高)や2部指数(16.0%高)が好成績をおさめた。パフォーマンスが悪かったのがマザーズ指数で17.4%安。新興指数でもジャスダック平均は4.3%高とプラスを確保しており、将来性はあっても利益の裏付けに乏しい銘柄は嫌われた1年であったと言える。
今週の日経平均は小幅ながらも4週連続高となり、オミクロンショックからの緩やかな回復基調を継続。今週の日経平均終値は2万8791円で、前週末比9円高。
クリスマスや年末接近で実需が枯れてしまい上値も重くなってしまったが、この水準での売り物をほぼ吸収している、下値が順次切り上がる強さも見せている。
きっかけがあれば新年以降の相場は上ブレしやすいかもしれない。米国株の基調が非常に強いので上値を取って来るベースは出来上がっている。
マイナス材料は依然として先の読めないオミクロン株の感染状況と米国を中心としたインフレ懸念だろう。どちらも相場としてはある程度織り込んでいるので、こうした材料で突っ込めば買い場となるかもしれない。
来年も基本的には業績回復を買う相場となると考えるが、日本の場合は構造改革が出来ていない分、他国よりもパフォーマンスが落ちる可能性が高そう。1月相場は上値3万円、下値2万8000円のレンジを想定。
■上値・下値テクニカル・ポイント(30日現在)
29401.84 均衡表雲上限(日足)
29382.20 ボリンジャー:+1σ(13週)
29247.98 ボリンジャー:+2σ(25日)
29044.70 均衡表雲下限(日足)
29021.82 75日移動平均線
28875.30 均衡表基準線(週足)
28867.40 ボリンジャー:+1σ(25日)
28855.50 13週移動平均線
28837.53 6日移動平均線
28829.34 200日移動平均線
28792.50 均衡表雲上限(週足)
28791.71 ★日経平均株価30日終値
28774.77 均衡表転換線(週足)
28668.39 26週移動平均線
28579.52 均衡表基準線(日足)
28507.10 均衡表転換線(日足)
28486.81 25日移動平均線
28328.80 ボリンジャー:-1σ(13週)
28106.23 ボリンジャー:-1σ(25日)
27821.76 新値三本足陰転値
27802.10 ボリンジャー:-2σ(13週)
27744.14 ボリンジャー:-1σ(26週)
