大幅続落、新型コロナ第4波で

21日午前の日経平均株価は大幅続落し、前日比638円18銭安の2万8462円20銭で終えた。
前日の米国株式市場では主要株価指数が揃って続落。インドや中南米などで新型コロナウイルス変異種感染が再び拡大し、世界経済の回復を抑制するとの懸念が高まった。景気敏感株を中心に売りが膨らんだほか、米国債10年物利回りが低下する中でもハイテク株が売られるなど全般売り優勢だった。
日経平均は朝方から大きく下げ、2万9000円もあっさり下回った。前日と合わせて2日間だけで1000円近く急落した反動から、寄り付き直後には一旦下げ渋る場面もみられたが、再度下げ幅を拡げる流れに。そのまま下値模索の展開となり、28500円も割れて前場を終えている。
 
国内では大阪府が20日、緊急事態宣言の発出を政府に要請した。東京都も要請する方向で、5月の大型連休へ向けて経済活動が大幅に制限されるのは避けられない情勢だ。
5月にかけて本格化する企業決算の発表と同時に開示される業績予想で、企業が先行き不透明感から例年以上に慎重な見通しを示すとの見方も投資家心理の重荷になっている。
 
香港株などアジア株が下げると日経平均も下げ幅を広げた。日銀が前日に午前の株価が大幅に下げたにもかかわらず、上場投資信託(ETF)を買い入れなかったことから、下支え期待が後退したのも下落に拍車をかけたようだ。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅続落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2792億円、売買高は6億3656万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は2059と、全体の9割を超えた。値上がりは100銘柄、変わらずは29銘柄だった。
 
 


セクターでは、鉄鋼、非鉄金属、パルプ・紙、繊維製品、輸送用機器などを筆頭に東証33業種すべてが下落している。東証1部の値上がり銘柄は全体の4%、対して値下がり銘柄は94%となっている。
 
個別では、JFEや楽天グループ、川重が大幅安。トヨタ、レーザーテック、ファーストリテ、ソニーグループ、東京エレクトロン、三菱UFJ、マネックスG、SUMCO、信越化、村田製作所、エムスリーなどを筆頭にほぼ全面安。半面、ソフトバンクグループ(SBG)と第一三共は逆行高となった。
 
東証2部株価指数は前日比115.76ポイント安の7390.58ポイントと3日続落した。
値上がり銘柄数は58、値下がり銘柄数は360となった。
 
個別では中外鉱業、YE DIGITAL、プレミアムウォーターホールディングス、オーウイル、日本製麻など18銘柄が年初来安値を更新。千代田化工建設、FDK、アライドテレシスホールディングス、クシム、太平製作所が売られた。
 
一方、さいか屋がストップ高。バイク王&カンパニー、アートスパークホールディングス、Abalance、ミズホメディー、ヤスハラケミカルなど9銘柄は年初来高値を更新。インタートレード、セキド、クレアホールディングス、倉庫精練、セコム上信越が買われた。
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