大幅続伸357円高 楽観ムード

1日午前の日経平均株価は続伸し、前日比357円27銭高の2万8446円81銭で終えた。
きょう朝方から買い優勢の展開となり、寄り後も買いが続き日経平均は次第に上げ幅を広げた。前日の米国株市場では主要株指数が揃って軟調だったもののその影響は受けず、前日に日経平均はフシ目の2万8000円ラインを突破したことで上値が軽くなっており、先物を絡めたインデックス買いなども誘導し水準が押し上げられた。月初めで海外機関投資家の買いも加わったとみられる。
 
菅義偉首相が9月中旬に衆院解散に踏み切るとの観測を受け、「解散・総選挙で株高になる」との経験則を意識した買いが優勢だった。このところの相場の戻りの早さから売り方の買い戻しも巻き込み、上げ幅を広げた。
 
ただ、菅首相の衆院解散を否定する内容の発言が伝わると、日経平均は伸び悩む場面があった。市場では「解散観測によって衆院選が改めて意識され、選挙にプラスになるような経済対策が打ち出されるとの期待は強い」との声がある。前引けにかけては再び買いが優勢となった。
 
最高値圏で推移する米国株相場に比べた日本株の出遅れ感を指摘する声は多い。解散観測で日本株に注目が集まり、資金が振り向けられた面もあるようだ。
 
JPX日経インデックス400とTOPIXは続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4616億円、売買高は5億5763万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1484、値下がりは601、変わらずは101銘柄だった。

 


業種別株価指数(33業種)は、パルプ・紙、空運業、保険業など31業種が上昇。下落は海運業、鉄鋼。
 
個別では、トヨタ自動車が堅調、任天堂も買われた。キーエンス、村田製作所なども上昇した。ファナック、コマツ、ファストリ、オムロン、エムスリー、ヤマハなども高い。ダイコク電機が続急騰、東京機械製作所は値上がり率トップに買われた。VTホールディングスも値を飛ばした。
 
半面、日本郵船、川崎汽など海運株が上昇一服、日本製鉄、オリンパス、DOWA、三井化学、コナミHDが安い。第1四半期が2桁の営業減益となったラクーンホールディングスがストップ安に売られ、日本電子、関西スーパーマーケットも大幅安となっている。
 
東証2部株価指数は前日比25.95ポイント高の7688.40ポイントと3日続伸している。
出来高は6339万株。値上がり銘柄数は213、値下がり銘柄数は149となった。
 
個別では、クシムがストップ高。バイク王&カンパニー、イムラ封筒、神島化学工業、日鍛バルブ、ヴィスコ・テクノロジーズなど11銘柄は年初来高値を更新。岡本工作機械製作所、パレモ・ホールディングス、小池酸素工業、黒田精工、南海辰村建設が買われた。
 
一方、日創プロニティ、古林紙工、ハリマ共和物産が年初来安値を更新。高砂鐵工、レオクラン、鈴与シンワート、北日本紡績、リミックスポイントが売られた。

 

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