2日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比419円12銭(1.55%)高の2万7497円60銭だった。
きょう前場の東京株式市場はリスク選好の流れが継続し、日経平均株価は続伸となった。前日の米国株市場で主要株指数が揃って上昇したことを好感し、主力株中心に買いが入り、前場終盤に先物主導で450円以上水準を切り上げる場面もあったが、前引けにかけ大口の売りが出て上げ幅を縮小して着地している。
主要企業の決算発表が本格化するなか、好決算の銘柄や相対的に市場の期待値が低かった銘柄には買いが入っている。前日に決算を発表した銘柄では、野村やキーエンス、三越伊勢丹、ANAHDの上昇が目立った。半面、好決算だった村田製は下落した。
日経平均は急落した1月27日の日中高値(2万7193円)を上回って始まり、次第に上げ幅を広げた。東証の空売り比率(5日移動平均)は低下傾向にあるものの、2月1日時点で40%台後半にとどまる。過去の動きから「空売り比率が40%前後に低下するまで買い戻しの余地がある」と指摘。幅広い銘柄に買いが入る中、売り方の買い戻しで上昇に弾みが付いた面があるとみていた。
JPX日経インデックス400は反発。東証株価指数(TOPIX)は続伸した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6293億円、売買高は6億6223万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1978と、全体の約9割を占めた。値下がりは157、変わらずは48銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は空運業、証券・商品先物取引業、鉄鋼などが上昇。下落は海運業、電気・ガス業。
個別では、売買代金トップのレーザーテックが反発も前引けにかけ上げ幅を急速に縮小した。東エレクや信越化、ソフトバンクグループ、ソニーG、塩野義が上昇した。キーエンスが大幅高、ソニーグループも堅調、信越化学工業も上昇した。アイロムグループ、テクノプロ・ホールディングスが値を飛ばし、アシックスも大幅高だった。
半面、商船三井など海運株が上昇一服、村田製作所が売られ、コニカミノルやニチレイ、ファストリは下落した。取引時間中に決算を発表し、今期見通しを下方修正したデンソーは下落に転じた。ベイカレント・コンサルティングも冴えない。大塚商会、カルビーの下げも目立った。
東証2部株価指数は前日比72.19ポイント高の7220.24ポイントと4日続伸した。
出来高は9890万株。値上がり銘柄数は268、値下がり銘柄数は105となった。
個別では、高砂鐵工が昨年来高値を更新。ウインテスト、ダイハツディーゼル、湖北工業、クシム、Abalanceが買われた。
一方、古林紙工、日本インシュレーション、東邦金属、阪神内燃機工業、ぷらっとホームなど7銘柄が昨年来安値を更新。ロックペイント、クオンタムソリューションズ、東京ソワール、日本抵抗器製作所、コンテックが売られた。
